【相談】本業に良い影響を与える副業とは?『長尾一洋 ラジオde経営塾』2/13(月)放送
約9,000社の企業に携わってきた経営コンサルティングのエキスパート長尾一洋社長が、今週も悩めるビジネスマンのご相談に回答。
今回は「副業」に関するお悩みが寄せられました。本業にも良い影響を与える副業がしたいというご相談者さんに、長尾社長はどのようなアドバイスをしたのでしょうか。その一部をご紹介します。
※全編をお聞きになりたい方はこちら!radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
■副業に興味はあるけれど…
ご相談者は、ラジオネーム”キョロスケ”さん。ご職業は会社員です。
ご相談:
副業に興味があります。
しかし、何から手を付けてよいのかわかりません。
せっかくなら本業に還元できるモチベーションやスキル向上につながるといいのですが。
長尾さんが、ご自身の経営されている会社の社員に副業を推奨するとしたら、どんなアドバイスをされますか?
■大手企業も副業・兼業容認が多数に
経団連が去年の秋に発表した「副業・兼業に関するアンケート」によれば、副業・兼業を認める企業は、19年以降に急増。
2022年には回答企業の70.5%が、自社の社員が社外で副業・兼業することを「認めている」または「認める予定」と答えたそうです。
さらに常用労働者数5000人以上では、「認めている」または「認める予定」の合計は8割を超え、副業・兼業容認の企業が大多数を占めています。
長尾社長:
経団連の調査なので、一般とはちょっと違う気もしますけどね。
大手ほど、あえてこういうこと言うというか。
中小企業はそんなこと言わなくても、昔から兼業・副業する人いたぜ?お咎めもない感じじゃない?
松尾アナ:
副業という言葉が流行る前から?
長尾社長:
「そんなキレイ事じゃないぜ」くらいの副業ね(笑)。朝早くとか夜遅くとか。
大手は禁止されていたけど、(近年)経団連の加盟企業がOKにしてきたということじゃないかと思いますけどね。
■副業を認めることで、企業にはどのような影響が?
前述の調査の中では、副業を認めたことによる効果として挙げられているのは「多様な働き方へのニーズの尊重」や「自立的なキャリア形成」等。
一方、社外から副業・兼業人材を受け入れには「人材の確保」や「社内での新規事業創出やイノベーションの促進」「社外からの客観的な視点の確保」等々の効果があったとの声が寄せられています。
松尾アナ:
長尾さんの会社では副業についてはどう対応されていますか?
長尾社長:
一応、「こういうことやりますよ」と申請してくれたらOKですよ、と。許可をします。
推奨しているわけではないけど、やりたかったらやっていいよと。
今まで曖昧だったので、明確に。コロナというより、働き方改革の時にそんな規程を作りました。
■本業に好影響を与える副業は?
副業をめぐる状況をおさらいしたところで、話題はご相談者キョロスケさんに適した副業へ。
どのような仕事を選べば、本業にも良い影響があるのでしょうか。
松尾アナ:
今回のご相談では、本業に還元できるモチベーションやスキル向上につながる副業という言葉がありましたが。
長尾社長:
キレイな副業ね(笑)。キレイな副業とそうじゃないのがあるのでね。
キレイな副業であれば、わかりやすいので言うと、例えば地方自治体とか公的なところで一部副業人材を募集している例がありますね。
そういうのはビジネス上の競合もありませんし、公的にお役に立つという意味でモチベーションにもつながるでしょうし。
市とか町とか県とか都とかの立場に立って、少し視点を変えてみると本業にも還元できることもあるんじゃなかろうかと。
大した給料はもらえないのかもしれませんけどね。
■若いうちはリソース配分を考えて
新語「キレイな副業」が飛び出したところで、松尾アナからは年齢についての質問が。
副業選びをする際、自分の年齢についてどのように考えればよいのでしょうか。
松尾アナ:
年齢によっても変わりそうですね。
長尾社長:
そうですよね。大手企業はぶっちゃけ「50過ぎたら何なら早期退職してくれ」という事情もあるわけで。いきなりそれは可哀想だから、副業・兼業でちょっとずつやっといて、スムーズにセカンドキャリアを積んでください…という側面もあるでしょうし。
若い人だと「まずは本業ちゃんとできてんのか?」ということもあります。
副業で新たな視点が加わることもあるとは思うんだけど、じゃあ今、本業で本当にプロとして通用する技量があるのかどうか。
逆に言うと、他社に出ても通用する技量、スキル、情報量があるのであればそれを活かせばいいですが、不十分なのに「副業ってどうかな」みたいなことばかり考えていると、そもそも中途半端になってしまうんじゃないかなと。
松尾アナ:
今回キョロスケさんのご年齢はわからないんですが、もし若い場合には、木の幹を育てていく時期なのか、それとも枝葉を伸ばしていいのかというのを、ご自身で選択してみるといいかもしれませんね。
長尾社長:
どこまでを目指すかにもよると思います。
仕事と割り切って「給料稼げればいい」と思えば、時間が余ったからもう1個やってみる…ということはあると思います。
ただ本業の分野で一流を目指す場合。例えば、プロ野球選手がサッカーやるんですか?と。「Jリーグ目指します!」とか言わないでしょ?
だけど近所で草野球をやっている人が、運動神経がいいから草サッカーチームにも入って案外活躍して「サッカーも野球も楽しいぜ?」というのはあり得ますよね。でもそれは一流を目指すのとは違います。そういうことではないかと思います。
1日24時間×365日という自分のリソースは一定なわけなので、若いうちはその時間をどう配分するかを考えなければいけないんじゃないかと思いますね。
■長尾社長へのご相談を募集中!
『長尾一洋 ラジオde経営塾』では、パーソナリティ長尾一洋へのご相談やメッセージを募集しています。お仕事のお悩みや、経営戦略、店舗経営のご相談などに長尾一洋が番組内でじっくりご回答いたします。
【投稿フォームはこちら】
https://form.run/@joqr-keiei
【番組情報はTwitterアカウントからも発信しています】
@keiei916
皆様のフォローをお待ちしております!
※番組内のビジネス相談部分はPodcastでも配信中!今までの相談をまとめて聴きたい方にもおすすめです。