共産党の党員除名はなぜ起きた?ジャーナリスト高野孟が「左翼とリベラルの違い」解説
2月10日の大竹まことゴールデンラジオは、ジャーナリストの高野孟さんをゲストに招き、室井佑月が気になった「左翼とリベラルの違い」についてグイグイ伺った。
室井「私すっごい目から鱗だったのは、高野さんが日刊ゲンダイのコラムに書かれていた、左翼とリベラルの違い。今まで野党側になんか「ん?」と思うことは多々あったんだけど、考えたこともなかった。」
高野「これ面白いテーマなんですよね。マスコミは大体整理されないまま。今で言うと福島みずほさんの社民党とか共産党とか、昔は「左翼」って言ってたのに、今はリベラルって呼んじゃうんですよ。」
大竹「そうですね。」
高野「僕らに言わせると、旧左翼がてんで駄目だから、もう時代遅れになっちゃったから、それで鳩山由紀夫さんと菅直人さんが民主党を作るときに、これは脱左翼・リベラルな新党を作ると。いろんな違いがあるんです。例えば、共産党でちょっと話題になってるのは、委員長公選制をやったらどうだって元・本部職員の幹部党員が言い出して、ちゃんと公選制でやるなら私も立候補します、みたいなこと言ったら除名されちゃったんですよ。これが左翼なんです。意見が違うことを嫌うわけ。許さないわけ。身近に意見の違う人がいるのが嫌なの。」
室井「リベラルは議論ですよね。」
高野「そう逆なんです。意見が違った方が面白いじゃんっていうのがリベラル。多様性の容認。むしろ容認というだけじゃなく、いろんな意見の違いがあって、ぶつかり合う方が組織は元気になる、活性化するという考えに達するわけで、全然違う。だから共産党は独裁的になって、志位さんはいい人だと思いますけど、それでも22年も委員長をやって誰も文句言わないって、おかしいでしょう。」
室井「共産党で党首選をやっても、また志位さんになると思うんだよね。スーパーには右も左も売ってないし、多くの人って右でも左でもそんなこと気にしないで生きてるから、多くの人に訴えるには、まず話を聞いてもらわなきゃだめですね。」
高野「これ実は日本だけの問題じゃなくて、ヨーロッパでは先にそういうことが起こってて、イタリア共産党なんて冷戦が終わったらさっさと共産党の衣を脱ぎ捨ててすぐ政権を取ったもんね。そういうことはできるはずなんですよ。」
室井「与党側っていうか保守側に、すっごいゴリゴリの人たちがいるじゃないですか。そういうの人の声が大きくなったからといって、野党側もゴリゴリでやっちゃだめだと思うんですね。」
高野「だめですよね。まず路線よりも体質とか気風とか、そういうことが一番心が通じる「もと」だと思うんですよ。だから共産党みたいに、意見が違う人が出てきたら「規則違反だ!」と怖い顔をしてクビを切っちゃう、これだとやっぱりね。」
室井「これまで共産党って、やっぱりあった方がいいって、開かれた感じで、一生懸命頑張ってきたわけじゃないですか。縁の下の力もちみたいに。それなのにもったいない気がしちゃう。」
高野「私は隠してないので言いますけど若気の至りで20代のとき共産党をやって、除名はされてないんですが今話題の方のように放り出されました。その理由は〇〇ってだけで拉致監禁一週間。」
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