鈴木アナ「大手回転ずしチェーン「スシロー」の岐阜市内の店舗で、客が卓上のしょうゆ差しの注ぎ口をなめるなどする迷惑行為を捉えた動画が拡散した問題で、岐阜県警が行為者について偽計業務妨害の疑いで捜査していることが９日、捜査関係者への取材で分かりました。また、それに関連して、スシローは公式の文書を公式サイトに掲載しまして、「スシローの店舗における迷惑行為につきまして、たくさんのご支援や応援のメッセージをいただきましてありがとうございます。当社としましては、健全にご利用いただいているお客さまにご迷惑がかかる行為や、食の安全と安心を脅かす行為につきましては、今後も絶対にあってはならないと捉えており、刑事・民事の両面から毅然とした対応を行って参ります。既に発覚している一連の事象に関係する方々への直接的な危害となるような言動はお控えていただくよう伏してお願い申し上げます」と、コメントを発表しています」

大竹「このスシローの話ですけども、世間一般で言われているように、少年のやった行為が許されないことは共通認識ですよね。誰もがこういうところでこんなことをして、店側に迷惑をかけて、多大な被害を与えたと思っている。ただ私思うにその後の世間の反応反響の大きさがこの少年の将来どんな影響を及ぼしていくのだろうと、とても心配なところがたくさんあります。この件に関して、今わかってることは少年はスシローの店舗にお父さんと一緒に謝りに行って、それから学校にもたくさんいろんな苦情がたくさん寄せられてる。どうやら少年はこの学校をもう辞めるというような動きになっているみたいです。どうしましょう」

青木「大竹さんが仰るように、やったことはもちろん論外の行為なんだけれども、いろいろな論点があって、一つは少年がある種調子に乗ってバカなことをやった。でも本当だったらもう怒られて、昔だったら今やっちゃいけないけど、頭ぶん殴られてっていう話ではあるんだけれども、やったことと加えられる罰のバランスが少し常軌を逸していないかっていうのが、一つの論点ですよね。それからやっぱりこの状況を少し客観的に見てみると、かつても今も子供がバカなことをするということはあったんだけれども、この問題がこれだけ大きくなるっていうのは、明らかにメディア環境の変化がある。かつてだったら、町でやったら町のその店の人だったりに怒られて終わりだったのが、少年たち自らがやってるんだけれども、SNSでこれを発信できる。彼らはもしかすれば仲間内で面白がらせる映像ってことで出したつもりかもしれないけれども、それが世界中に流れてしまう。そんなことまで考えが至らないんだけれども、それで社会問題になってしまう。同時に非難する人たちも一般の人たちがSNSを通じて非難をする。たとえば名前を晒す。校名を特定して学校に抗議をするとか。かつてだったら馬鹿なことをした少年が馬鹿だって怒られて終わった問題が、これだけメディアを巻き込んだ一大騒動になってしまうっていうメディア環境の変化は一つあるんだろうなと。これもやっぱり忘れてはいけない論点。もう一個だけ、これは脇の話かもしれないですけれども、ファストフードチェーン店みたいなものがこういう形で増えてくると、かつてだったら、おすし屋さんって言えばおすし作る職人さんが目の前にいて、変なことすることもできないし、したらすぐ怒られるんだけれども、回転寿司のような業態が広がってくると、こういうことをしやすいような環境もできてしまっている。そういう環境の変化も背景にはあるのかなと思いますよね」

大竹「室井さんはどうですか？」

室井「スシロー側が刑事とか、民事とか、粛々とやるって言ってんだから、みんなそれでいい話じゃない？なのに名前とかどんどん出てきて、あとは、少年が通う学校とかにクレームの電話行ったりとかっていうの聞くと、私は馬鹿男子の母親だから、ちょっと怖いと思うし、たとえば私の周りに少年の学校にクレームの電話をかけてた人がいたりなんかしたらゾッとする」

青木「さっき言ったメディア環境の変化もあるんだけれども、僕はテレビのワイドショーをつぶさに見てるわけじゃないんだけれども、もちろんけしからんのだけれども、この少年たちを非難をするっていう行為と、本当の意味で社会の構造枠みたいなものを非難するトーンとのバランスが悪いというか、東京五輪を巡る談合問題とか関係者への利益誘導の方が社会に与えている影響も大きい」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時～3時30分、文化放送（AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko）で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。