卵の価格高騰 藤井氏「本当に利上げってダメだよなと思いますよね」

卵の価格高騰 藤井氏「本当に利上げってダメだよなと思いますよね」

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2月2日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、卵の価格が高騰しているというニュースについて意見を交わした。

藤井氏「政府は補助金を出して価格を安定化させるべき」

例年であれば、年末年始の書き入れ時を過ぎると、卵の需要が落ち着いてくるが、鳥インフルエンザによる鶏の殺処分で供給が減少。価格が落ち着くには半年かかるという見方もある。

販売会社大手の JA全農たまごによると、大阪地区の卵の卸売価格は、去年12月の平均でMサイズ1kgあたり294円となり、統計を公表している1993年以降、最も高くなった。
先月の平均でも、Mサイズ1kgあたり286円とほぼ横ばいで、高止まりの状況が続いている。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、鶏の餌となる、とうもろこしなどの価格が高騰していることに加え、鳥インフルエンザの感染拡大で卵の出荷が減少していることなどが主な要因であるという。

欧米では、卵と物価上昇の英語を組み合わせた「エッグフレーション」と呼ばれる事態に発展。アメリカは特に値上がりが大きく、米労働省によると、2022年12月の卵12個の価格は約550円で、1年前の2.4倍となっている。

藤井氏「まさにウクライナ戦争の影響で餌が高くなっているわけですから、こういうものにこそ、政府は補助金を出して価格を安定化させるべきなんですよ。アメリカも本来はそうするべきなんだけど、アメリカの政府はそれをやらずに、FRBの利上げだけで『エッグフレーション』に対応しているわけでしょ? 意味ないですよね。利上げしたって、とうもろこしの価格は下がらないんだから。よその人の賃金が下がって、アメリカ国民が貧乏になって、ちょっと安くなるっていうことで、とうもろこしの価格が上がった分を相殺するわけでしょ、利上げ策って。こういうのを見ていたら、本当に利上げってダメだよなと思いますよね」

寺島アナ「なんでもインフレーションになってきたら利上げ。で、デフレーションになってくると、金融緩和と利下げの方向に行く、と。それだけみたいな感じですよね?」

藤井氏「初期アベノミクスの失敗そのものですよね。金融緩和だけでいけるとリフレ派の人たちがみんな言っていたでしょ? 中央銀行にやらせすぎなんですよ。それがいけないとわかったから、財政政策をやるっていうふうに日本人はやってないけど世界は変わった。インフレに関しても同じなんですよね、インフレ対策もコストプッシュに関しては財政政策でやるっていうのがあるんだけど、金利政策だけでやっちゃう。だから、リフレ派がやった過ちを、いま世界は逆にインフレの時代にやっているという、その構図じゃないですかね」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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