松重豊、『孤独のグルメ』初期を振り返る。「ドキュメンタリーで見せればいいな」
1月25日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに俳優の松重豊さんが登場した。松重さんは1月19日、禅僧の枡野俊明さんとの対談を収録した新刊『あなたの牛を追いなさい』を発売している。番組ではさっそく、壇蜜も好きなドラマ『孤独のグルメ』の話題に。
壇蜜「松重さんといえば『孤独のグルメ』でございます。じつは私、原作マンガで解説を書いているんです」
松重豊「原作、お好きなんですか?」
壇蜜「好きなんです! (松重さん演じるのは)食べることが好きな中年男性、(井之頭)五郎さんですね。食事シーンがメインの非常に穏やかなドラマです。食べているシーンばっかりですね」
松重「そこにいたるまでのドラマ部分もあるんですけど、なくてもいいと言われている(笑)。そういうテイストでやっているんですけど、まさか10年も続くとは思っていませんでした」
壇蜜「観ていて、自分の近所がロケ地だと大興奮で。昔、小竹向原に住んでいたとき……」
松重「パン屋さんがおいしいところですね。あそこ、おいしかったですよ」
壇蜜「気絶しそうでした! 来てくれたんだ、みたいな(笑)」
大竹まこと「最初観たとき、『これドラマか?』って印象でした。中年のオヤジが『きょう何食おうか』って」
松重「原作もですが、『何も起きないですよ』っていう(笑)。ドラマチックなものは何もない。言ってしまえば、ただ食べているだけのおっさんのドキュメンタリーなので。じゃあ、ドキュメンタリーで見せればいいな、ということで何もしない。『おいしいよ』っていう顔も特別しない。それでいいのであれば、ということで始めたものなんです」
大竹「ひとりでいろんなお店に入って黙々と食べるって躊躇するというか。お酒もあまり飲まないので。『入ってみようか』というのに腰が重いところはある。ひとりでは(外で)ご飯食べられない、という男性もいる。でもドラマを観るとひとりって当たり前……? 当たり前にお店に入って、頼んで、隣の人の食べるものを見たり」
壇蜜「時には追加したり!」
松重「10年前はやっぱり、お酒を飲めないおじさんがひとりで夜、何か食べようとなったら困る世の中だったと思うんですね。いま段々と、コロナ禍もあって『孤食』というものも……」
壇蜜「再認識されてきましたね」
松重「ドラマみたいに、ひとりで食べているけど自分の中でモノローグつくりながら楽しめば、ひとりで食事するのも豊かになるな、って(視聴者に)思われた。副産物としてよかったな、という気はしますね」
このあとは新刊『あなたの牛を追いなさい』、その中にも出てくる「十牛図」の話題でも盛り上がった。詳しくはradikoのタイムフリー機能にて。
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