倒産6428件!3年ぶり増加の原因は?「〇〇な起業が追い込まれている」
1月23日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、月曜コメンテーターで経済評論家の上念司さんと番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、起業の倒産について意見を交わした。
スタートアップ企業は生き残りレースをやっているんです
東京商工リサーチが発表した2022年の全国倒産件数は、前年比6.6%増の6428件と3年ぶりに増加に転じた。新型コロナ感染拡大に起因する倒産が増え、コロナ禍の影響が長引いている。業種別では、巣ごもり需要の一服などにより運輸業が35.5%増の324件、飲食料品小売業が26.8%増の184件となった。一方、感染症対策と経済活動の両立が進んでいることを受け、宿泊業や飲食業の倒産は減少した。新型コロナ関連の倒産は36.7%増の2290件だった。感染拡大の長期化で資金繰りに窮する企業が増え始めている。
「上念さん、これはどういう風に受け止めますか?」(寺島アナ)
「コロナ関連のゼロゼロ融資(コロナ禍で売り上げが減った企業に、実質無利子・無担保で融資する仕組み)もそろそろ返済が始まるなど、いろんな意味で通常に戻りつつあるので、これまで補助金だけで食っていたようなところは経営を続けるのが厳しいということで倒産に追い込まれているのではないかと思います。」(上念氏)
また、帝国データバンクによると、業歴10年未満の倒産件数は2022年に前年比20%増の1875件となり、3年ぶりに増えた。倒産全体に占める割合は約3割と27年ぶりの高水準になった。日経新聞は、日本でも起業が増えるなか、新型コロナウイルス下で競争が激しくなり淘汰の動きが出たようだ、と伝えている。スタートアップ企業の倒産が増えたのは、起業が活発になった影響もあるという。
「起業が活発になったということもあるし、そもそもスタートアップ企業が潰れない状況はおかしいんですよ。この中から淘汰されて生き残ったやつが本物と言うレースをやってるので、これぐらいはあっても当然ですよね。問題はこの倒産した会社にいた人たちが復活できるような社会になってるかですね。「1回会社潰したやつはもうチャレンジするな」みたいな社会だと全然うまくいかないので、倒産の経験を活かしてもう1回チャレンジできることが一番いいと思います。」(上念氏)
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