森永氏「新型コロナ、5類相当への引き下げ検討も、気になるのは中国の状況」
12月28日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター、経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、政府が新型コロナの5類相当への位置付けの見直しを検討しているというニュースについて、意見を交わした。
「5類相当に移行しても、現状を見ながら柔軟に対応することが必要だ」
新型コロナは現在、患者や濃厚接触者の行動制限など最も幅広い措置が可能な「新型インフルエンザ等感染症」であり、感染症法で「2類相当」に位置付けられているが、政府が来春をめどにインフルエンザと同等の「5類」に引き下げる方向で検討していることが27日、政府関係者への取材で分かった。一方、「5類」に位置付けられると検査や入院などには、原則患者の自己負担が生じるが、日本医師会からは、新型コロナは位置付けを引き下げても公費負担は残すべきだとの意見も出ている。
このニュースについて森永氏は「これまでも『5類』に引き下げた方がいいという方が何人もいらっしゃいましたが、ようやく正常化に向けた第一歩が踏み出されるのかな?と思う一方で、気になるのが今の中国の状況ですよね。海を挟んでいるとはいえ、ほぼお隣の国ですから。さらに、中国の旧正月である春節ですよね。通常だと春節を機に2月頃には中国から大量の観光客が来るわけですけど、そうなると日本にも影響が出て来る。僕は今中国であれだけパニックになっているのがどうしてなのかというのが非常に気になるわけですよ。その原因は中国でまた新たな変異株が蔓延しているのかも知れないし、現時点ではわからないじゃないですか。そう考えると、この引き下げは慎重に考えていきたいなという気持ちにはなりますよね」
一方、寺島アナは「今はクールに数字だけ見れば、国内のコロナ患者の数は増えているわけじゃないですか。でも私たちの気持ちとしては非常に冷静に見ることが出来る。ウィズコロナとして、ですよね。それは、やはり重症化する方がそれ程多くはない。あと死に至る方、これも増えているんですが、私たちの気持ちとしてはやはり冷静に見ていることが出来る。
これがひとたび何か、また新たな要素が加わってしまうと、浮き足立ってしまう可能性も否定は出来ませんものねえ」と不安を漏らす。
政府は年末年始の感染状況を見極めた上で、「5類」に引き下げるかどうかを来年1月にも岸田総理と関係閣僚が協議して判断すると見られており、移行期間は4月1日とする案などが出ているという。
森永氏は「ここは現状を見ながら柔軟に考えて行くのが必要ですよね。今までの日本のスタイルをみると結構多いじゃないですか、『もう決めちゃったからしょうがない』って。これはもう柔軟であるべきだし、株とかも変異していくわけですから、「5類」に引き下げてもまた「2類」に戻すなど、都度都度柔軟性をもって判断するべきだと思います」
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