村上信五くんと経済クン「笑い飯・哲夫さんに聞く！勉強と経済」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【笑い飯・哲夫さん】
1974年生まれ、奈良県桜井市ご出身。県内屈指の進学校・奈良県立奈良高等学校を卒業後、関西学院大学文学部哲学科卒業。
2000年に笑い飯を結成。M-1決勝戦には第２回から第10回まで最多の9回進出を果たし、「M-1の申し子」といわれ、見事第10回大会で優勝。
2014年頃から、自らの塾講師の経験を活かせるということで、学習塾「寺子屋こやや」を大阪市淀川区に開設。
2020年からは大阪市の相愛大学で人文学部の客員教授もされている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【哲夫さんが関わっている塾“寺子屋こやや”とは？】
小中学生むけの塾で、小１から中３まで今およそ50人が通っている。学校の授業をサポートするような補習塾。学校の授業で分からないところを聞きにいける塾。
値段は小学生で月およそ5000円、中学生だと１万円から毎日通うコースでおよそ１万5000円。大阪市では塾代助成事業があり、所得に応じて月１万円を助成してもらえる。それを使って通えるようにと考えている。先生は、売れる前の芸人。大学卒でかしこい芸人さんたちにアルバイトとして教えてもらっている。生徒は面白おかしく教えてもらえるし、芸人は“子どもにも分かりやすく説明する”ことを心掛けることでしゃべりの技術も鍛えられてwin-winとなっている。過去には、アインシュタインの河合ゆずるさんにも先生として入ってもらっていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【塾の指導で心掛けていることは？】
勉強は実は面白いんだよ、ということを教えてあげたい。そのために、子どもたちが身近で興味のあるものなどで例えながら教えている。また要所要所でクイズを出し、ゲーム感覚で理解してもらっている。いかにクイズと勉強は似た要素があるか、ということを伝えている。その結果、多くの子どもたちが志望校に合格してくれている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【なぜ哲夫さんが学習塾に関わるようになったか？】
もともと塾講師や家庭教師をしたり、教員免許を取ろうとしたり、教育に興味があった。最初は友人に出資する形で始めた。哲夫さんが小さい頃、近所におばあちゃん先生が3000円くらいで教えてくれる個人塾があった。それがとても良い思い出で、最近の塾は月謝が高くなっているなか、地域密着の気軽に通える低価格の塾が全国的にあったら良いなと考えた。哲夫さんも、小さい頃は勉強が嫌いだったが、おばあちゃん先生の個人塾でおやつの時間があり、それが楽しみで通っていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【“寺子屋こやや”の収益は？】
アルバイト代は払っているが、オーナーの哲夫さんは儲けはほとんどない。長期的な投資だと思っている。哲夫さんにとっての儲けは、子どもたちが賢くなってくれること。よりよい地球を残すことが使命だと考えている。そのためには、未来の宝である子どもたちの知識を増やすことが大切。温暖化が進行して農作物が育たなくなってしまうと生きていけない。それを阻止してくれる装置をだれかが発明しないといけないと考えた時に、子どもたちが賢くなることが大切になってくる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【哲夫さんが受験前に生徒に教える心得とは？】
⓵解答用紙の空欄は必ず埋める
⓶受験当日は早起きしてココアを飲む
⓷受験が終わったら思いっきり遊ぶ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【仏教に造詣が深い哲夫さん…教育に関する考え方の影響は？】
仏教の考え方はとても平和。人の喜びが自分の喜び、人の悩みが自分の悩み、というように全てみんなで共有するというのが仏教の教え。それは“寺子屋”につながる部分があると考えている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【自分の子どもの教育はどうしている？】
５歳と２歳のお子さんがいる哲夫さん。教育としては「ツッコミ」の英才教育をしている。関西で育っていく上で、ツッコミがうまい子は重宝されるため。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【今後の“寺子屋こやや”の展望は？】
全国展開していきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
哲夫さんのお話を伺って、とても深く、熱い想いを持って教育に取り組まれているのだなというのを実感しました。さすが奈良高校の大先輩です！（笑）
村上さんも今、仏教を勉強中とのこと。次はぜひ仏教のお話なども詳しく伺ってみたいです！
坂口愛美