「北海道・三陸沖後発地震注意情報」運用開始!
平日17時~17時15分、文化放送をキーステーションに全国32局を結んでお送りしている「ニュースパレード」
12月16日(金)正午から「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の運用が始まりました。
タイトルが長いので、気象庁では「キタサン情報」と略して呼ばれています。
気象庁前にも↓こちらのポスターが貼ってあります。(内閣府HPより)
すごくざっくり言うと「北海道から三陸沖の領域では巨大地震が起きる可能性がふだんより高まっているから注意してくださいね!」
という情報で、北海道から千葉にかけての太平洋側182市町村に対して注意を促します。
この領域でM(マグニチュード)7クラスの地震が起きると、その後また別のもっと規模の大きな地震が起きる可能性が相対的に高まるということです。
といっても実際に後発地震が発生する確率は高くはありません。
気象庁では記者を対象に10月に勉強会が開かれましたが、その時の資料によると、情報が出されても後発地震が起きなかった場合、「空振り」ではなく、防災意識や防災向上につなげる「素振り」と捉えるという考え方だそうです。
過去M7.3の地震の2日後に、M9の東日本大震災が発生した事例などがあります。
マグニチュード7クラスの地震なら、大規模な後発地震は100回に1回程度。
マグニチュード8以上なら10回に1回程度の確率で大規模地震が発生するということです。
情報の発表はおおむね2年に1回程度と想定されます。
また情報が発表されても、自治体から事前避難の呼びかけはありません。
1週間程度は日常の生活は維持しつつ、
①すぐ避難できる服装で眠る
②枕元には非常用持ち出し袋・防寒具などを準備
③子どもや高齢者らと同じ部屋で眠る
などの防災対応、日頃の備えの再確認をしてもらいたいということです。
実際、情報が発表されても巨大地震が起きる確率が高いとは言えないかもしれませんが、日本は地震大国です。
普段から備えておきましょう。
まずは眠る部屋は安全に!家具の固定や向きを考えて置く。
カセットコンロやガスボンベ、水やローリングストックでの食料の備蓄。
非常用トイレ(携帯トイレ)の備蓄も大切です。
気象予報士・防災士 気象庁担当記者 伊藤佳子