森永康平「何故政府は増税という選択肢を最初に取るのか？それが不可解だ！」

政府が進める財政健全化と防衛、大事なのはどっち？

政府・与党は昨日、防衛財源に関する協議を続け、2027年度までに増税で3.5兆円程度を確保する方針を発表した。一部は東日本大震災の復興特別所得税の活用を検討するとしている。37年までの期限を延長し、捻出する方向で調整。これまで防衛費には適用してこなかった建設国債を、自衛隊の設備の整備に充てる議論も始めた。今後5年間の防衛費の総額は43兆円程度としているが、40兆円強は毎年度の予算から手当てをする。防衛財源の確保のための増税は、3.5兆円になるということで、野党議員らからは批判の声が次々に挙がっている。

これについて森永康平氏は「そもそも何で増税という選択肢を最初に取るのかっていうところが不可解だと思うんですよね。例えば普通に経済成長させていけば、税率を掛ける対象が大きくなるわけですから、税収は増えますよね。さらに言うと予備費とか結構今までの予算の中で積んでいて、そこにも相当な金額が積まれているはずなんです。何故そういうものもあるのに、とにかく増税にこだわるのかと。もちろん選択肢の中に増税というものがありますよね、というのはわかりますけど、最初にそれ持って来るのか、と。これが何十兆円という話だったらまだわかりますけど、そんな切り詰めても無いから増税しますって判断するような金額だとも思えないですし、さらに言うと防衛ですからね。そこって、政府がすごく大事にしている財政健全化とどっちが大事なんだっけ？って話だと思うんですよ。仮にだって財政が健全化しても、他国に攻め込まれて占領されてたら意味の無い話なので。増税ありきで話が進んだんじゃないかな？って気がしますよね」と語った。

一方、寺島アナウンサーは「岸田総理の発言の中で『ン！？』と思うところがありまして、『責任ある財源を考え、今を生きる国民が、自らの責任として、その重みを背負って対応べきものだ』……これ、私が感じたのは『国民よ目覚めよ払いなさい！』みたいな感じに取れるんですよ。『えっ！？』って感じがするんですよね」と危機感を募らせる。

それに対し森永氏は「結局将来世代にツケを残さないように現役世代が増税で我慢しろという話だと思うんですけど、それで結局経済が成長しないまま国が乗っ取られたら将来世代がそもそも生まれない。ということを考えると、今の世代を苦しめる増税をこのタイミングでやるって発想は無いと思いますけどね。国民の命とか、安全とか、はたまた経済成長とか、こういう責任を国が果たしてないのに国民には責任を果たせと言って増税するっていうのは、ちょっと筋が通ってないと思いますけどね！」と、痛烈に政府を批判した。

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