行列に並んだ時間がいつかキラキラした思い出に!?
12月5日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、特集コーナーのテーマは「行列」。なぜ行列に抵抗があるか、抵抗があるのになぜ並ぶのかなど、語り合った。
西川あやの「博報堂行動デザイン研究所が日本、シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイ、インドネシアの6ヶ国に行列に対する意識調査を実施したところ、『行列に並んで待つことに抵抗がある』と回答した割合が最も多かったのが日本。57.2%の人が『抵抗がある』と。それはそうです、並びたくない! でも並びたくない理由って、どういうものがありますか?」
山内マリコ「立って待ち続けるのが疲れるから。気候によっては暑い、寒い。あとは時間の無駄っていうかね」
重藤暁「後ろの人を気にして並べなくなりませんか? 『前の人がいなければ3分ぐらい早く入れたのに』と思われているんじゃないか、とか。僕が並んでいるときちょっとそう思っているから(笑)。後ろの人もそう思っているだろう、と考えると怖くて並べない。行列はその連なりだから」
西川「その気持ちの連なりだと(笑)。一方で日本人は行列耐性が強いことも判明していて。シーン別の日本人が並べる時間は、人気のレストランで31.6分、遊園地のアトラクションだと48.5分。遊園地は120分待ちとか、平気でありますからね。あと話題のケーキなどのテイクアウトで19.7分。6ヶ国中、最長ですって。山内さんは海外でも行列に並んだ経験があるんですね?」
山内「ありますね。パリでルーブル美術館、オルセー美術館とかに。30分ぐらい並んだかな。でもそれ以上に印象的だったのが、プティ・パレ美術館っていう割とこじんまりしたところで、メチャクチャ待たされて。45分ぐらい。日本だったらあっという間にさばける数なんですけど、なかなか進まなくて。順番が回ってきたら、すごく優雅なマダムが『ボンジュール』ってひとりひとりに挨拶しながら券をもぎっていた」
西川「いい光景ではありますね」
山内「怒るに怒れなくて(笑)。結果、いい思い出になっているっていう(笑)」
西川「確かに海外と日本で行列のできている理由、違う気がしますね。どうして抵抗があるのに行列に並んでしまうのか、というところですが。大勢の人が選択している事柄が魅力的に見え、人々からの支持が高まる心理現象、バンドワゴン効果によるものなんだそうです。多くの人はお店を選ぶときに『失敗したくない』と思うようで」
山内「特に食べ物系ね」
西川「みんなが並んでいるから、という理由でお店を選ぶのは、同じ選択をすればきっと間違いないだろう、という意識から。その連鎖で次々と人が並び、行列ができるということなんですね。コンビニが外からでも店内を見渡せるようになっていたり、デパートの入口付近が狭く作られていたりするのも、この効果を狙ったものだそうで」
重藤「へえ~! 確かにデパートは並んじゃいますもんね」
特集コーナーの最後に、こんなメールも紹介した。
リスナーのメール「20代のころ、舞台やコンサートのチケットがとりたくてチケットぴあ、チケットセゾンの店舗前に並んだことが多々ありました。昔は今と違って真夜中でも並んでよかった。寒い中ひと晩中、並んだのはきつかったですが、いまとなってはいい思い出です。それだけ苦労して手に入れたチケットだったので、それで観た公演はどれも鮮明に憶えています。最後尾だったとしても満足でした」
重藤「素敵な話だった」
山内「行列って思い出を鮮明にさせてくれる。並ぶっていう苦労があるからこそ、よくなる。思い出がキラキラするっていうのはあるかもしれない」
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