「消費税は下げるべきです」来年も続く飲食料品の値上げラッシュに会田氏が提言
12月2日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、来年も引き続いて様々な飲食料品の値上げが行われるというニュースについて、金曜コメンテーターでクレディ・アグリコル証券チーフエコノミストの会田卓司氏と寺島尚正アナウンサーが意見を交わした。
会田氏「コストプッシュのインフレは、長期的にはデフレ効果がある」
帝国データバンクは、来年1月から4月に値上げが予定されている飲食料品が4425品目に登ると発表した。値上げ率は平均17%で、今年より3ポイント高い水準となっている。値上げ品のおよそ半数は冷凍食品や缶詰といった加工食品が占める。2月にはおよそ7割にあたる3269品目の価格が引き上げられ、今年10月の6699品目に次ぐ値上げラッシュになる見通し。原材料費や電気ガス代の高騰に加えて円安の進行で輸入価格も上がっており、各社はコスト削減だけでは対応できなくなっているという。
このニュースについて会田氏は「この値上げは、輸入価格が上がってコストを乗せるコストプッシュが原因であって、需要が強くて値段が上がってるわけではありません。そうなりますと、当然コストが上がって値段が上がるだけ、需要が減退してしまいます。そして今後エネルギー価格や食料価格が落ちるようなことになれば、また日本はデフレに戻ってしまう可能性もあると思います。 コストプッシュのインフレというのは、実は長期的にはデフレ効果がありますので、政府はしっかり財政政策で家計を支えて、そういう将来的なデフレ効果が現れないように需要をしっかりさえておくべきだと思います。」と指摘した。
「財政政策としては、具体的に何をすればいいのでしょう?」(寺島アナ)
「今家計は、賃金が上昇しない中での物価上昇に苦しんでいますから、しっかり家計の負担を軽減する政策が必要だと思います。」(会田氏)
「家計を支えるには、本当なら消費税の減税が必要だと、様々なコメンテーターがおっしゃっていますが現実にはなかなかしませんよね。」(寺島アナ)
「社会保障の経費だと言ってなかなか減税しませんが、実際に消費税は引き下げるべきだと思います。それができないのであれば、所得税の定率減税をやって支える。また税金をたくさん支払っていない方とっては減税になりませんから、そういう方々にはしっかり支給をすることも必要だと思います。」(会田氏)
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