日本の性教育について考えよう
ノンフィクションライターの石戸諭と、女装パフォーマーのブルボンヌを迎えた11月25日放送「西川あやの おいでよ!クリエイティ部(文化放送)」。
本日は「日本の性教育」について取り上げた。
「きょうのクリエイティ部」では「日本の性教育」について考えた。
日本は「性」の学びに対して非常に閉鎖的だと言われている。1980年代のエイズパニックを受け、1992年に学習指導要領が改訂。小学校の段階から「性」について本格的に教えるようになった。
しかし、2000年代の初めに状況は一変し、性教育バッシングが巻き起こったことで日本の性教育の発展はストップし、萎縮傾向にあるそう。
ブルボンヌ「学校独自の取り組みで外部から先生を招く所はあったけど、性教育が“しなくちゃいけないこと”ではないから何も教わっていない子も増えちゃったんだよね…。」
西川「ブルボンヌさんもよく学校から講演で呼ばれていますよね?」
ブルボンヌ「そもそも若い世代に向けて、性とか、自分を好きになるとか含めたメッセージを伝える番組を4年ぐらい他局のラジオでやらせて頂いたけど、実際に中学生高校生からのお便りで“お母さんからキスで子供ができるって聞いてるんですけど本当ですか?”とか普通に今の時代に来るんだよね。」
西川「正しい性教育って確かに私もあまりしっかりとした記憶がなくて…。」
「性教育が必要か」という問題について、ユネスコが刊行する『国際セクシャリティ教育ガイダンス』では、「5歳から8歳で赤ちゃんがどこから来るのか説明する」、「9歳から12歳でどのように妊娠するのか、避けられるのかを説明する」「避妊方法を確認する」といった指針が推奨されている。
一方で日本は、小学4年生の保健体育で「月経や精通について」、5年生の理科の授業で「生殖機能について」、中学生で「受精から妊娠まで」を学ぶことになっている。
日本では、5歳から性教育を始めている人は少ない。
石戸「発達の段階に合わせて“現実にどういうふうに何が起きるか”っていうことをより効果的に伝える方法は考えなければいけないとは思いますけど、早い方がいいですよね。9歳から12歳だって妊娠する可能性は十分あり得るだろうから…。」
ブルボンヌ「妊娠の仕組みとかもいいけど、性ってジェンダー問題にも関わってくるじゃない?実際に保育士の友達の話を聞いても、4歳ぐらいで女性性、男性性の表出がはっきりしていて…。でもそのときに“男の子がピンクのものを選んだら間違いだ!”って怒るとかがあるだけでも、その後の自己肯定感に関わってくるから、全然早くていいと思います。」
石戸「発達に合った教え方は当然あるけど、“性の問題から逃げてはいけないんだろう”っていうのが今後スタンダードになってくるはず。」
西川「ジェンダーの認識のこともですし、これから起こることに対処できるようになるためとか、間違った知識に惑わされなくなるため、あとは自分を守ることに繋げようということなんですよね。」
このコーナーでは、「性」について取り上げた絵本『わたしのはなし』や、海外と日本の考え方の違いなどに触れながらさらに深掘りをして紹介しています。気になる方はradikoのタイムフリー機能でぜひお聴きください。
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜〜金曜の午後3時30分〜5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6kHz、radiko)で放送中。また、radikoのタイムフリー機能では1週間後まで聴取できます。
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