コロナ後遺症…現場医師の訴えとは?

コロナ後遺症…現場医師の訴えとは?

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(小池知事写真:東京都提供)
平日午後5時から全国33局ネットでお送りしているニュースパレード

東京都のモニタリング会議は、先週17日
「感染が再拡大している」として
感染状況の警戒レベルをおよそ1か月半ぶりに上から2番目のオレンジに引き上げました。

専門家からは
「第8波の入り口にさしかかっている」
「ピークがいつになると予想するのは難しい」
「急峻な増加ではないがピークが長くなり、下りがゆっくりということも過去あった」
「オミクロンBA.5以外の変異株が増えている要因はインバウンド」といった声がきかれました。

翌日18日の記者会見で小池知事は、
「ワクチン接種と感染対策で、アクティブな冬を!」と呼びかけ、今後の対応策については専門家の意見なども参考にしながら決めていきたいと話しました。

オミクロン株感染者は軽症がほとんどですが、後遺症の問題も忘れてはなりません。
きのう11月20日(日)医療従事者らおよそ870人が参加して
「新型コロナウイルス後遺症オンライン研修会」が行われました。


実際に後遺症を診ている現場の医師、ヒラハタクリニックの平畑光一先生によりますと、外来での治療が必要になるレベルの後遺症は10%程度とのことです。

症状はというと…最も多いのは「倦怠感」次いで「気分の落ち込み」「思考力の低下」「頭痛」「息苦しさ」「不眠」「体の痛み」「動悸」「食欲不振」「発熱」「咳」「脱毛」「嗅覚障害」「味覚障害」。
平畑先生が強調していたのは「周囲の無理解」です。
同僚からは「甘えるな」「倦怠感くらいなら会社に来い」「病気を理由にサボっているだけ」
家族も認めたくない気持ちから「その症状はウソだろう」「なんでもコロナのせいにするな」との暴言を吐いてしまうことも…。
中には児童相談所に保護された子供の患者もいるそうです。

東京iCDC後遺症タスクフォース座長・小坂健先生は、強い倦怠感の症状などを紹介…

また、平畑先生はコロナに感染してから2か月は安静に、というのも重要なポイントと指摘。
軽症も含め感染者全員、2カ月は気を付けた方がいいそうです。
「悪くならないようにする」というのが最大の防御で、
後遺症が重くなってから来院された患者さんは治療も難儀する、とのことです。



治療法も、漢方薬・ステロイド・鼻うがい・生活指導などの他
もぎたて耳鼻咽喉科の茂木立学先生からは「上咽頭擦過療法」についての解説がありました。

コロナ感染者が増えると後遺症に悩む人も当然増えます。
平畑先生によると「今年2月以降オーバーフロー状態で、夜中の3時半まで診ても終わらない。(後遺症の治療は)手間がかかるのに、診療報酬が低すぎるので赤字…診療報酬の面で軽視されている」との指摘がありました。

早急に改善されなくてはならない課題の一つです。

都庁担当記者 伊藤佳子 

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