RCC横山雄二がラジオを「楽しい空間」にするために心がけていることとは!?

横山雄二「自分の番組を休んでこっちに来るという、本末転倒なことをしています（笑）」

山根良顕「今、あっちはどうなっているんですか？」

横山「ピンチヒッター。きょうはラジオコラムニスト、やきそばかおるがしゃべっている」

山根「あの人が（笑）。ライバル局のHFM（広島FM）の人を呼ぶこともあるけど、『いいのかな？』って」

横山「radikoがあるじゃないですか。全国のリスナーさんがいろんな番組を聴いてくださっているから、放送局が垣根を取っ払わないとおもしろくないな、と思うので。新しい人材やおもしろそうな人とかがいれば、呼んじゃおう呼んじゃおう、みたいな雰囲気が『ごぜん様さま』にあるんですね」

アンガールズの初出演番組でMCを務めていたのが横山さんであり、山根とは付き合いも長い。お互いのこれまでや近況を語り合ったところで、「ごぜん様さま」の話に。

坂口愛美「番組はおよそ20年、続いているんですね。長く続けていくコツは？」

横山「こう言うとみなさんが『え～？』と思うかもしれないですけど、リスナーの方を育てるというか。リスナーの方々の耳が肥えると僕らをチェックするときのレベルが上がってくる。お互いにレベルが上がる、みたいな感じはあって。特にSNSの発信が乱暴、独りよがりな人とか。ありがちだけど『メールを毎日、出しているのに全然読まれないんです。嫌われているんですか？』って言う人がいる」

山根「はい」

横山「『いや待て。いちばん出すやつは1日50通出しているんだよ』みたいなことをちゃんと教える。独りよがりを1個1個潰す、みたいなことをしていくと、みんなが楽しい空間ができていく。冷や水をバッと浴びせられるようなこと、あるじゃないですか。僕らも人間だからイヤだし、それを目にするリスナーさんもイヤでしょう。みんながイヤなことを消していく、といったことは20年間、やっていますね」

山根「楽しい空間を作るために、独りよがりな人には『遠慮しといて』と言う、と。好きな人に集まってもらう」

横山「そういう楽園みたいなものをつくったほうが、楽しくなる。（番組を）好きな人がみんな来ているのに、ハッシュタグをつけて苦言を書かなくてもいいわけじゃないですか。あるなら番組に直接、送ればいいし。僕らも頑張る、誠意をもってリスナーと接して番組をやるから。イベントも多い番組なので、直にリスナーさんとお会いするでしょう？ 女子アナと肩組もうとするリスナーさんがいると『それはダメよ』と（笑）。そう言っているうちに周りが『ダメだよ』『いやがるよ』と」

坂口「みんなが言い合ってくれるようになるんですね」

放送局のアナウンサーでありながら、映画監督、小説執筆など幅広く活動している横山さんに、こんな質問も投げかけられた。

山根「アナウンサーでラジオもやって、ニュースを読むこともある。そういうのをしながら映画を撮ったり、小説を書いたり。時間をどう作っているんですか？」

横山「『寝ない』です（笑）。映画も小説も音楽も全部、勤務時間外でやっているんです」

坂口「そこを聞きたかったんです。会社員で勤務時間も決まっているじゃないですか。どうやっているのか、横山さんが何人かいらっしゃるんじゃないかって」

横山「何かを相談すると会社って止めるじゃないですか。だからもう相談せずに。どうせ怒られるなら『こんなことになっちゃって、僕も困っているんですけど』『どうすればいいものか』と言って、『おまえなあ！』となる。そこで1回怒られて、やりたいことがやれるならいい。やる前に言うと止められるけど」

山根「社会人としてどうなんだ（笑）」

横山「そういうことを何回かしていくうちに『これぐらいの怒られ方で済むんだ』とか。最近は諦めてくれたみたいで。いよいよきょうから『愚か者のブルース』という映画が池袋シネマ・ロサで公開されるんですけど、これも会社に相談していない。だからうちの会社、RCCの人たちは、僕の映画は世の中に存在しないと思っている。小説も出していて、家で寝ずに書いたんですけど、それも世の中に販売されていないと思っているはずなので」

その映画「愚か者のブルース」についても詳しく紹介。ラジオや映画など、横山さんがビートたけしさんから受けた影響についても語られた。

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