ルネサンス期から劇的に絵画が上手くなっているわけとは?
絵画の歴史を辿るとルネサンス期から劇的に写実画が上手くなっている時期があるという。11月8日「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、イラストレーターの南伸坊さんがそのヒミツを解き明かしてくれた。
小島慶子「南さんのご著書の中には、ルネサンス期から劇的に絵が上手くなっているんだけど、何でだろうって思ったら、実は当時の画家たちが工房でカメラのレンズを通した映像を絵画に落とし込むっていう形で描いてたから急激に上手くなったとありました」
大竹「お~」
南「そうですよ。色んな機械があって、どういう機械を使っていたかはまだハッキリわかってないんですけど、カラヴァッジョっていうイタリアの絵描きが物凄い写実的な絵を描くんですけどデッサンが一枚も残っていない。というのもデッサンが必要なかったんです。当時、プロジェクターはなかったと思うんですけど、何らかの光学装置でトレースすることによって形をとるっていう技法を取り入れていたみたいです」
小島「私、全然知らなかった」
南「普通知らないですよ。黙ってるから(笑)」
小島「工房のヒミツなんだ。写実画を見てる時には、この人の目にはこんなふうに世界が見えて、それを手でこんなふうに表すことができて凄い人だなとか思ってたけど、なるほど、そんな生産の仕組みがあったとは…」
南「それは僕らだって知らなくて、10何年前かなぁ、イギリスの画家が『何でだろう?』って思ったらしいんですよ。それで自分でカラーコピーをとって年代順に並べてみたら、ある時からガラッと上手くなる。光学装置を使って上手くなったっていうのもあるんですけど、そういう絵を見ると、そういう絵を描きたくなるんですよね。すると、そういうふうに見るようになるんです。光学装置を使わなくても、そのレベルの絵を描きたいっていうふうに絵描きが思うようになって技術的なレベルが上がる」
小島「それがルネサンス期?」
南「そうです」
番組では、この他にも南伸坊さんが絵画の鑑賞方法についていろいろ教えてくれました。聴いてみたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。
南伸坊さんは番組の「大竹メインディッシュ」のコーナーにご出演です。
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