「自衛隊の装備では反撃能力になりません」宮台真司が最近一番マズイ展開だと考える台湾海峡問題を語る

「自衛隊の装備では反撃能力になりません」宮台真司が最近一番マズイ展開だと考える台湾海峡問題を語る

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10月21日の大竹まことゴールデンラジオは、社会学者の宮台真司さんをお招きし、日本の「反撃能力」について解説していただいた。

大竹まこと「今日はどんなお話をなさってくださるのでしょうか?」

宮台真司「日本人の劣等性と日本の劣等性を象徴する出来事がたくさんあります。もちろんウヨブタ現象やクソフェミ現象をもそうなんですが、これについては、すごくいいニュースがあって、クソフェミあるいはウヨブタは、ほとんど僕、あるいは僕らの番組に絡むことはなくなりました。すぐ叩き潰されるからですよね。昔の弱い者いじめとよく似ていて自分たちのポジションを保てそうなところでギャラギャー言ってるだけ。」

室井佑月「わたし1周回って、彼らと共通することが何かあったら、また仲間になったりできる余地はあると思ってんだけど。」

宮台「相手がまともな人間であればそうですが、神経症的な症状を呈してれば難しいですね。神経症っていうのはフロイトが提起したものです。不安を埋め合わせるために、傍から見たら無意味な反復行為を繰り返すことが神経症の定義なんですよね。だから例えばある種の不安な人が「中国は敵だ」「男は敵だ」「プーチンは敵だ」と吹き上がるということ自体が、まさに劣等性を示してるんですね。」

室井「その人は不安が解消されたら、治ったりしないの?」

宮台「神経症の一部にあるもう一つの特徴なんですが「多責化」ってわかります?」

室井「うん、人のせいにすること。」

宮台「ですよね。これは人間関係だけではなくて軍事や外交にも生じることです。「自分は悪くない、悪いのはあいつだ」って。不安な人たちは自分に悪いところがあったと認めると、そこから蟻の一穴で崩れてしまうこともあるので、「男は敵だ、中国は敵だ、ロシアは敵だ」という図式に固執するということです。それで最近一番まずい展開だと思うのは、台湾海峡問題です。僕は元々、重武装中立化論で、重武装というのは反撃能力、イコール敵基地攻撃能力のことだと30年ぐらい言ってます。しかし今「旧統一協会ズブズブの自民党内」で吹き上がっている敵基地攻撃論、イコール反撃能力論というのは、あまりにも稚拙すぎて馬鹿げています。威嚇が機能するかどうかは、相手の状況次第なんですよ。中国は日本に、ほぼ同時に何千発もミサイルを打ち込めます。中国の軍人さんの一部が言ってるように、日本には核をぶち込む必要はなくて、停止中を含めて50機あまりある原発に3発ぐらい打ち込めばいい。よく軍人さんが言うんですが、原子力発電所は自国に向けられた核兵器なので、それに向かって発射すればいいんです。」

室井「あと打ち返せる確率がすごい低いですよね。」

宮台「そういう問題でもないんですよ。日本が持っているミサイルの数を考えてください。反撃能力を議論するときには、それが相手に威嚇として意味があるかどうか、つまり反撃能力とは、実際に反撃するよりも、相手にとってどれだけ威嚇になり、攻撃を手控えるかを言うんです。さて日本が持っている自衛隊の装備は相手にとって、特に中国にとって、どれだけ威嚇になるかというとなりません。」

室井「じゃあ、それを用意するって言い出す人も出てくるんじゃないんですか?」

宮台「それは資源的にできません。だって極東地域に限ればアメリカの軍事力だって10分の1以下ですからね。日本の軍備もアメリカが承認する限りでしか用意できません。それはなぜかというと…。」

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