宗教2世が語る子ども時代の苦しみ
ノンフィクション漫画『「神様」のいる家で育ちました』が話題の漫画家・菊池真理子さん。10月11日「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、自身も宗教を信仰する親に育てられたという菊池さんが宗教2世の苦しみを語ってくれた。
大竹「この本を書こうと思ったわけはなんですか?」
菊池「日本って間違いかもしれませんが、無宗教の人が多いという前提がありますよね。なので特定の宗教の中で生活してる子どもって生活スタイルが一般の日本の社会の中で暮らしてる人と異なってきてしまうんですよね」
大竹「うん」
菊池「いざ脱会しましただとか、宗教から心が離れましたという時に一般社会に適応していくことが凄く難しくなってきてしまうんですよ。そういう意味において、この宗教だから子どもが苦しいとかではなくて、一般常識とは違う常識を押し付けられて育った子どもたちの苦しさっていうものを書きたいなと思って書きました」
大竹「学校には色々な行事がありますけど、具体的にはどんなことに参加できなかったりするんですか?」
菊池「それは宗教によっても違っていまして、何でも参加できるというところも勿論ありますし、一方で運動会の騎馬戦だとか戦うもの、競争するものに出てはいけないだったりだとか、あとは朝礼で校歌を歌ってはいけないとか…」
大竹「校歌を?」
菊池「要は神様を賛美する以外の歌を歌ってはいけないということなんですね。あとは選挙活動に出てはいけないので生徒会に立候補も投票もできないとか、勿論、社会に出てからも選挙はできない。かと思うと、逆に選挙に物凄く重きを置く宗教もあって…」
大竹「そうですよね」
菊池「特定の政党にしか投票できないっていう人たちもいますし」
大竹「宗教2世っていうと、小学生の頃から世間と自分が違う場所にいると思うわけですよね?」
菊池「生まれたころからそうなので最初はなかなか違うことに気付かなかったりだとか、あとは自分たちが正しいのに、どうしてこんなに世間は間違っているんだろうと思いながら生きてきたりします。長く過ごして、そのうちちょっとずつ『あれっ、自分たちちょっとおかしいのかな?』っていう考えに変わっていく過程があるのかなと思います」
番組では、この他にも菊池真理子さんが宗教2世の生きづらさについて色々と語ってくれました。聴いてみたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。
菊池真理子さんは番組の「大竹メインディッシュ」のコーナーにご出演です。
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