2023年の世界の成長率は2.2% OECDが下方修正、日本が0.4ポイント減に踏みとどまったワケ 

2023年の世界の成長率は2.2% OECDが下方修正、日本が0.4ポイント減に踏みとどまったワケ 

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9月27日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、OECD(経済協力開発機構)が発表した2023年の世界の実質成長率について、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と寺島尚正アナウンサーが意見を交わした。

田中氏「日本の問題は経済活発化していないこと

OECDは最新の経済見通しとして、2023年の世界実質成長率を2.2%と予測した。6月に予測した2.8%から、0.6ポイント下方修正したことになる。ウクライナ危機による物価高の長期化に加え、世界的なインフレ進行で利上げを急ぐ動きが重荷となっており、世界経済の回復シナリオは軌道修正を求められている。

「田中さん、このあたりをどうご覧になりますか」と、寺島アナが問いかける。

田中氏は、「これはしょうがないとも言えるんですけど、ロシアとウクライナの戦争がヨーロッパ勢にかなりかかってきている(影響している)な、という気がしますよね。それによって、さまざまな財(商品)やサービス(の価格)が上がってしまい、苦心している国が多い印象です」と答え、ヨーロッパのインフレ事情を気にかける様子を見せる。

ロシア・ウクライナ戦争は、エネルギーと食糧価格の高騰に拍車をかけている。27日付の日本経済新聞によると、ヨーロッパのガス価格は過去1年で3倍以上の価格になり、2010年から19年の平均価格の10倍に達するという。コロナ禍からの経済回復を目指す先進国に、戦争が急ブレーキをかけている。

米国で0.7ポイント、ヨーロッパ各国の成長率予測が1ポイントを超える大幅な下方修正を余儀なくされる一方、日本は0.4ポイントの下振れで、成長率は1.4%にとどまっている。こうした日本の状況について、田中氏は日本全体がまだコロナ禍にあることを強調し、次のように意見を述べた。

「日本はヨーロッパやアメリカに比べて消費があまり活発じゃないということです。つまり、コロナ禍から十分に脱していない段階で戦争の影響を受けているので、経済があまり活発化していないがゆえにこの程度で済んでいるという、皮肉な結果なんですよね。そういった意味では、日本の問題は経済が活発化していないことにあります。他国では経済が活発化したところで、ウクライナ戦争でエネルギー価格が上がり、全般的な物の価格が上がりました。日本はコロナ対策にこだわったことで経済が沈んだわけです」(田中氏)

 


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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