定年後、培った実績・経験を中小企業に売り込むには?『長尾一洋 ラジオde経営塾』9月26日(月)放送

定年後、培った実績・経験を中小企業に売り込むには?『長尾一洋 ラジオde経営塾』9月26日(月)放送

Share

約9,000社の企業に携わってきた経営コンサルティングのエキスパート長尾一洋社長が、今週も悩めるビジネスマンのご相談に回答。

今回は、定年を迎えた60代のご相談者さんからの質問です。長年培った知見を中小企業に売り込みたい!という前向きなご相談に、長尾社長はどのようにアドバイスしたのでしょうか。その一部をご紹介します!

 

※全編をお聞きになりたい方はこちら!radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

で開く

※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

■我々世代を中小企業に使い倒してほしい!

ご相談を送ってくれたのは、ラジオネーム『コンコン』さん。

『定年を迎えた60代のオヤジです。
我々の世代を中小企業が使い倒してほしいと思っています。
それはそれは、いぶし銀の智恵やネットワーク、成功事例も失敗事例もたくさん持っています。使わなければもったいない。
中小企業に自分を売り込んでみたいのです。
どうアプローチしていけばいいのか教えてください』

 

長尾社長:60代って言ってもね、最近は皆さん元気ですから。私ももうすぐですけどね(笑)

■まずは紹介会社を活用して中小企業の実態を知る

最初に長尾社長がすすめたのは、飛び込みで売り込むのではなく、専門の企業を活用する方法です。
長尾社長:直接、急に売り込んでもびっくりされちゃうのでね。それに売り込むとちょっと自分の価値も下がっちゃいます。
最近はそういう紹介をする会社がありますので、まず最初はそれを使ってみて。中小企業の実態などを知ってから、必要であれば紹介を外して直接お仕事ができるように…と、だんだん発展的にやられたらいいんじゃないかなと思います。

松尾アナ:自分で門戸を開いていくと言うか、ダイレクトに連絡を取るのはやめた方がいいですか?

長尾社長:やりたかったらやってもいいけれど、正直、どこの何者かもわからないわけです。
最近は「顧問紹介しますよ」という会社も多い。もともと大手にいた人とかが登録されていて、それを中小企業の顧問的に使う形で、代わりに営業してくれるわけです。もちろんフィーは取られると思いますが、まずはそういうのをやってみるといいと思います。

 

■大手出身だからこそ気をつけたいポイント

さらに大手企業にいた方々が陥りやすい失敗ポイントについても助言がありました。


長尾社長:「中小企業の皆さんに教えてやるぜ!」と意気込みが素晴らしくても、上から目線で行っちゃうと、中小側からは「大手の人に何がわかるんですか」と思われることも。やはりそこらへんの実態(を知ること)ですよね。

あとはコンサルティングでも同じですが、大手でやっていることがそのまま中小でうまく行くとは限らない。やはり違うんです。
仕組みも違うし、人や仕事のやり方も。大手はそれらがしっかりシステマティックにできていて、その中でどうするかという仕事をしているんだけど、中小ではそもそもその仕組みがなかったりする。
大手にいた人が「なんでそんなのできてないんだ?俺が元いたところではなあ…」みたいなことを言っちゃって「アイタタタ、中小の実態がわからない人がやってきたぜ…」となる可能性もあるので、そこは気を付けていただいたらいいかなと思います。

■ブログや動画で情報発信!

松尾アナからは、自分の実績や能力をアピールする方法について質問がありました。

松尾アナ:「自分はこんなことをやってきた」というアピールの仕方も、なかなか難しいなと思うんですが…。

長尾社長:紹介会社をずっと使ってもいいんですが、直接やりたい場合、何かしらの情報発信をしておかれた方がいいと思います。
ブログでもいいし、最近ではYouTube動画などは顔も出て、人柄もなんとなく伝わる。ちょっとこの人に聞いてみたいな…ということもある思います。
ただ普通にネットに上げているだけでは誰も見てくれませんので、そこで直接連絡とかをやってみられたらいい。
「◯◯でお役に立てるのではないかと」と売り込むとき、このブログを見てくれとか、このYouTubeを見てくれというのがあると、そこで確認ができますよね。
やはり知らない人からいきなり手紙やメールが来ただけで会うという人はなかなかいない。でも情報発信を見て「この人、◯◯に詳しいんだな」とか「人柄も良さそうだな」と感じられるとご連絡もしやすいと思います。

 

■RCTAステップを意識しよう!

実は長尾社長の著書コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書の中に、今回のご相談にぴったりのメソッドが提唱されています。
それが「RCTAステップ」。新しい顧客と関係性を築く際などにとても有効な考え方です。

長尾社長:
Rはrecognition。認知してもらう。
Cはcredit。信用。こんな実績がある人なんだと、過去の実績を信じてもらう信用です。
Tはtrust。信頼。信用と信頼は似ていますが、トラストは将来への期待です。
Aはacceptance。受容、受け入れる。この人とちょっと会ってみようとか、この人に顧問をお願いしたいなという気持ちになって、で「会おうか」となるんです。

やはり(これらの段階を経る前に)いきなり売り込むと、ただの営業電話みたいに扱われちゃいます。
急に来られても「じゃあお願いします!」とはなかなかなりませんよね。そこで認知・信用の部分ではブログや動画などがあると「こんな実績でこういうお考えの人なんだな」というのがわかる。「だったらうちで◯◯をしてもらうといいかも…」という期待感に変わってきます。

松尾アナ:RCTAステップ、一連の流れをやっていると、自分自身の見直しにもなりそうですね。

 

長尾社長:今は人生100年時代。65くらいまでは継続雇用があっても、言ってもそこからまだ先が長いじゃないですか。
そういう意味ではコンコンさんのように、いろいろなご経験をされてノウハウに自信がおありの方は、他の企業にお伝えしていくということは非常に有効な気がしますね。
気を付けてほしいのは「大手が上で中小が下だから教えたるぞ!」と行くと、反発を喰らうこと。良いことを言っても受け入れてもらえなければ意味がないので。
やはりその人たちがその気になって一緒にやってくれるのが必要。第三者的に行くときは、権限も無く動いてもらわなきゃいけないので、上司と部下とはちょっと違うんですよね。
それを裏付ける信用、実績や経験というところを、うまく受け入れてもらうことをお考えになるといいんじゃないかなと思いますけどね。


松尾アナ:そして、困った時はコンタクトレス・アプローチ!
長尾社長:(笑)。そうそうそう。読んでもらって。
コンタクトレスと言えば、今リモートでもできるから、日本全国どこでもね。さらに英語が喋れりゃどこでもいける。そのぶん安く相談に乗ってあげるようなことをすれば、ニーズはあると思いますね!

 

■『コンコン』さんへの回答まとめ

・最初は紹介会社等を活用して中小企業の実態を知り、その後、直接の仕事へ…と段階的に進める。
・大手出身者の場合、つい上から目線になってしまうことがあるので要注意。

・大手の完成されたシステムの中で成功したやり方は、中小企業ではうまく機能しないこともある。

・自分を売り込むためには、ブログや動画などで情報発信を。自己紹介代わりとして、信用してもらいやすくなる。

・RCTAステップを意識して関係を気づくべし!

・リモート対応で、お得感のある価格で全国的に相談を受ける方法も。

・困った時は『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』をご一読されたし!

 

 

■長尾社長へのご相談を募集中!
『長尾一洋 ラジオde経営塾』では、パーソナリティ長尾一洋へのご相談やメッセージを募集しています。お仕事のお悩みや、経営戦略、店舗経営のご相談などに長尾一洋が番組内でじっくりご回答いたします。
【投稿フォームはこちら】
https://form.run/@joqr-keiei

【番組情報はTwitterアカウントからも発信しています】
@keiei916

皆様のフォローをお待ちしております!

 

※番組内のビジネス相談部分はPodcastでも配信中!今までの相談をまとめて聴きたい方にもおすすめです。

Share

関連記事

NOW ON AIR
ページTOPへ