清掃員への偏見、男女それぞれの軽視される点……公共トイレに課題がいっぱい?

清掃員への偏見、男女それぞれの軽視される点……公共トイレに課題がいっぱい?

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9月14日の「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)では「社会問題としてのパブリックトイレ(公共トイレ)」を考えた。今回は「意外と知られていない問題、課題」に焦点を当てた。

西川あやの「公共トイレの問題にもさまざまな角度があります。たとえば企業やショッピングセンターなどのトイレ清掃、なぜか女性の方が多いと思いませんか?」

大島育宙「さっき文化放送のトイレで女性の清掃員の方、いらっしゃいました。これを当たり前だと思っているけど、合理的な理由があるかというと、そこまでなくて。トイレに限らず、銭湯の脱衣所とかもそうだと思いますけど、女性だけの空間に男性が入っていくと少し怖いというか、何かを侵害されたような感じになる。それに対して、男性のプライベート空間に女性がいても、まあ当たり前かな、という社会的なイメージがあるような」

西川「(清掃員の)経験者の方によると『男子トイレの清掃にはおばちゃんが割り当てられる』『若い女性はほとんど男子トイレの清掃はしない』。さらに利用者から『おばさんに見られても興奮しない』『意外と若いじゃん』とセクハラを受けることもあるとか」

大島「話しかけられるっていうこと? 意味わかんないですね……」

永井玲衣「層の違うふたつの問題があって。ひとつは女性が清掃を担わされてしまう、ということ。その中でも『おばちゃん』っていう言い方もそうですけど、ある程度年齢を重ねた女性に『こういうところは気にしないでやってもらえばいい』と軽視する眼差しがある。もうひとつ別のベクトルで、男性のプライベートゾーンは軽んじてもいいというか、男性は見られてもいいね、みたいな、そういう軽視の仕方もある」

大島「すごくわかります。男性芸人は楽屋を用意されなかったときにその場で着替えなきゃいけない、女性は用意してもらえる、ということがある。でも反転して、出演者に男性しかほぼいないライブハウスの楽屋なんかだと、男性芸人は脱衣所みたいな感じで堂々と着替えているのに対して、女性芸人は見たくもない裸を見る、自分はトイレでこそこそ着替えなきゃいけない。(男女)どっちもいいとき悪いときがあるけど、なんか雑だな、っていう感じはしますね」

永井「男はいいだろ、みたいね」

大島「部活でも試合のとき、外で着替えさせられるのは男子で、女子は基本、そんなことない。それぞれ別々に、軽視されているなという部分はありますね」

西川「確かに。『掃除のおばちゃん』っていう言葉も誰が決めたんだっていう話はありますね。『食堂のおばちゃん』と似た感じなのかもしれない」

大島「たまたま昔、そういう人が多かったというだけだと思うんです」

同行している子供と親の性別が違う、トランスジェンダーでどれに入れば迷う、など、パブリックトイレと性別の問題は切り離せない。

大島「これは便宜の面も含めて、男子用、女子用、共用って3つつくるのを当たり前にするしかない気がしますね。3つを常識にすれば」

西川「それかみんな一緒」

大島「みんな一緒のデメリットってあるんですかね? 女性が男性の入っていたところがイヤだ、というのはわかるんですけど、男性がキレイにすればいいだけだし」

永井「犯罪が起こりやすいとか」

大島「まあそうか。見えやすいところに置くっていうのは大事かもしれない。入ることが恥ずかしいってことに、まだ社会がしている。でもどちらかというと危険なことを防ぐほうが大事だから、堂々と見えるところに設置する……それもそれで問題あるか」

永井「性別で区別しないオールジェンダーのトイレの設置が進んでいて。トランスジェンダーの知り合いがいるんですけど、『準備されている』というだけでものすごく心理的安全性がある、と言っていたんですね。配慮していますよ、と発してもらうことで、『ここだったら自分はいける』『包含してもらえるんだ』という感覚を持てる、と。それは本当にそうだと、つくづく思います」

「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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