「防災アワー」~大雨災害から一か月、新潟県村上市・関川村は?

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毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。


先日、8月3~4日にかけ「大雨特別警報」が出て記録的な大雨で被災した、新潟県の村上市と関川村に取材に行きました。
村上市小岩内(こいわうち)地区では、流木と土砂が押し寄せ、全壊した家屋が8棟…
流木と土砂が押し寄せ、壁や塀もなくなり…。
小岩内地区の松本佐一区長によりますと、夜10時頃1軒1軒回って「避難してください」と指示、
寝ている人もいて戸を叩いて起こすのにかなり時間がかかったとか。
下流で土砂崩れが起き、小岩内地区は孤立、見る見るうちに川は増水し一時避難先の公会堂も危険な状況に…。
公会堂前の階段から、さらに高台へ避難し、人的被害はゼロに。
公会堂にはその後土石流の土砂が流れ込みました。

松本区長は「今回は犠牲者が出なかった。 それが一番よかった。
もう眠ってしまってもう起きないやと、諦めてしまえば何人の犠牲者・行方不明者が出たかと今は思いますね」と話していました。
もともとこの一帯は昭和42年の羽越水害で犠牲者も出たところです。
当時の教訓が各地区で生かされました。

今回、関川村から「避難指示」は出ませんでした。
予報だと雨雲が徐々に抜けるとされ、北陸地方の多いところで24時間雨量が120ミリと予想されていました。
ところが「線状降水帯」がかかり続け、午前2時過ぎまでの1時間雨量は歴代5位の149ミリ
わずか5時間ほどで400ミリ以上の雨が降りました。
関川村湯沢地区で土砂災害の被害にあった松岳寺・渋谷正淳(しぶや・しょうじゅん)住職
 
渋谷住職は「慣れっていうのが一番恐ろしい。このお寺にきて最初は怖かった。でも慣れてくる。今回も逃げなかった。雨の音にも慣れるし、あれだけ降っても大丈夫だったんだからと。自治体が避難指示を出す、出さないじゃない。避難指示が出ていても災害は起こる。雨が強まったら自己責任できちっと避難が大事」と。

それから、被災者の皆さんや役場の方が必ず口にするのは、ボランティアへの感謝の言葉。
辛い状況や気持ちを和らげてくれるのは、やっぱり「人」。
浸水した家は床下をはいで、泥出し乾かして消毒、大工さんが入り本格的に修復作業が始まった家もあり、小岩内地区の方たちには仮設住宅も用意されました。


小岩内地区の方が入る仮設住宅…見学に訪れた方は「ありがたいけど、ご飯食べる所もお茶飲む所もない。家族4人贅沢は言えないけど、ちょっとせつない…」

まだまだ復旧には時間がかかりそうです。

気象予報士 防災士 気象庁担当記者 伊藤佳子

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