ドル円相場が24年ぶりの144円台 止まらぬ円安に、政府・日銀は「腐ってる」?
円安が止まらない。9月7日、東京外国為替市場の円相場は一時1ドル=144円台と、1998年8月以来約24年ぶりの円安ドル高水準をつけた。今年1月からの下げ幅は、じつに28円にも達している。9月8日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、この円安状況について、寺島尚正アナウンサーが木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏に意見を求めた。
藤井氏「円安のデメリットを緩和してほしいのに何もしない」
円売り・ドル買いが進行する背景には、日米の金利差の拡大がある。アメリカで金利上昇が進む一方で、日本銀行が大規模な金融緩和を継続しているため、その差が生じているとされる。年間ベースの円の対ドルの下落率は20%に達し、1973年に変動相場制となって以降、最大の下落率になる。
寺島アナが「ウクライナ情勢と円安によって物価が高騰しているなか、こういう状況になっています。藤井さん、これはどうご覧になりますか?」と、水を向ける。
藤井氏は「円安による経済メリットはもちろんあるんですけど、デメリットを受ける側面もあるので、それに対する緩和をしてもらいたいんですよ。この輸入価格の高騰をなんとかしてもらいたいのに何もしないんですよ、ウチの人(政治家・官僚)は。財政出動しないんですよ。消費税を減税すればいいんですが、やらないんですよね」と、鋭く切り込む。
さらに、藤井氏は「誰がとか、そういうのは一たん置いておいて、日本のシステムが腐っているんですよね。円安時には消費減税をするというのはもう鉄板で、例えるならマニュアルに書いてあるくらいのことなんですけど、それをやらないんですよね」と続ける。
他国では財政出動して減税しようという動きがあるが、日本にその動きはまったく見受けられない。そんな状況に、藤井氏は大いに不満なようだ。
「腐っていない日本人って、いっぱいいますよ。でも、政治システム・権力機構が腐っているんですよ。オリンピックもある種、政府機構ですよね。『鯛は頭から腐る』と言いますし、腐ったら切除するしかありません。私たち有権者は選挙権があるので政治家(国会議員)を変えられるはずなのですが、変えていない時点で有権者も腐っているんですよね。全身腐っている。まるでゾンビみたいですね」
藤井氏の憤りも止まらなかった。
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