”モリーニャ”を抱き続けるガリシア人のすゝめ
PodcastQR番組:定住旅行家ERIKO 旅して暮らしてせかいとことば
世界中に定住し、現地に根ざした旅のプロ・定住旅行家ERIKOが今回も印象に残っていることばと共に旅の醍醐味を語ります。
舞台は前々回からお送りしている情熱の国スペイン!!
アンダルシア地方、バスク地方と多言語、多文化なスペインですが、今回は性格が他のスペインの地方とはちょっと違う⁉︎ガリシア地方をご紹介します。
イベリア半島の北部にあり、大西洋の海岸線に面し山岳部も有するガリシア地方はスペインの中でも雨量が最も多い場所です。「働き者」のガリシアの人々は、相手のことを察しながら話を合わせるというどこか日本人を思わせるような性格をしているのだとか。
ERIKOによるとガリシア人は、家族の近くで生活を共にしようとする従来のスペイン人と異なり、他の地方や遠く離れた外国に住むなど自立性が高く、南米に住むスペイン系の人々の多くがガリシアにルーツを持つそうです。
ガリシア人を表す言葉として今回ご紹介したいのは「モリーニャ」という言葉。この言葉はガリシア人の女性詩人ロサリア・デ・カストロが自らの詩に多用しているもので、日本語にすると「郷愁」という意味になります。ポルトガルではサウダージという同じ意味の言葉があり、以前番組でご紹介しました。
出稼ぎなどによって世界中に拠点を移したガリシア人は自分たちの故郷に郷愁を感じながら生活し、彼らの波乱万丈な歴史が「モリーニャ」の一言に詰められていることが分かります。
今回は、郷愁を抱きながら逞しく生活するスペインのガリシアの人々をご紹介しました。
言葉が違っても、ことば一つから感じられる、世界中の人々の感情をPodcastで拾い集めてみませんか?
「定住旅行家ERIKO 旅して暮らしてせかいとことば」はPodcastQRで毎週金曜日に新しいエピソードが配信されます。