【西武】辻監督インタビュー…踏ん張りどころの8月、監督は選手たちをどう見ているのか？

――まずは首位攻防ホークスとの3連戦に、2勝1敗で勝ち越しましたが、この3連戦を振り返っていただけますか？

辻「勝ち越せて非常に良かったと思います。ソフトバンク打線も強烈ですし、相手もなかなかいいピッチャーが登板した中で、2つ勝てたのは大きかったですね」

――初戦は高橋光成投手がおよそ2ヵ月ぶりの勝ち星で、辻監督は試合前に『好投していても勝ち切らないとエースではない』というお話、ライオンズナイターでもしていただきましたが、カード頭、高橋投手で勝利というのは大きかったんじゃないでしょうか？」

辻「そうですね、エースではないっていうことはないんですけどもね（笑）、3連戦の頭っていうのはどのチームでも獲りたいというところでね、やはり力のあるピッチャーが、エース級が来るという中で、なかなかね、全部勝つのは難しいと思いますけどね、やっぱりそれでも勝ち抜いていかないと。これが真のエースだと私は思いますしね、しっかりと試合を作ったというところではね、良かったと思いますし、その勝ちが勝ち越しに繋がったわけですから、これを機に次の登板の時にはしっかりとまた、それ以上のパフォーマンスを見せて欲しいです」

――増田投手が1戦目、3戦目きっちりゼロに抑えてセーブをつけておりますけども、辻監督はこれを万全の状態と見ておられますでしょうか？

辻「まだまだ不安定ですよ。まあ、増田に関してはね、コロナになったり、ちょっともうひとつ万全というところじゃなかったですけども、まあベテランですから、そういうところは投げながらしっかりと調子を上げてくれればいいかと思います、これからもね」

――それからもう1人、7月の月間MVPを獲得した水上投手が、1戦目3戦目と完璧に抑えておりますけど、夏の疲れなど感じさせない投球に見えますがいかがですか？

辻「いや疲れてたんじゃないですか？　昨日は良かったですが、ちょっと最近今いちストレートの伸びというか、力が無く、やっぱりそういうところが出るとピッチャーはコントロールを気にしてね、いいところに投げなきゃという意識からボール先行という形になるんでね、そういうのが水上にも見えつつあったんで、それはちょっと不安でしたけどね、昨日はちょっとストレートの走りが良かったんで、そういうところをうまくこっちでコントロールしてやらなきゃいけないのかなと思います」

――上位打線ですけど、昨日外崎選手が2ベースヒットで勢いをつけての得点もありましたし、源田選手も調子がいいですし、森友哉選手も1戦目2ランホームランを放ちました。この上位打線の形がしっかり出来ているなという印象ですが？

辻「源田はずっとここのところ調子が良かったんでね、心配はしてなかったんですけど、外崎が1番に入ってからはバッティングコーチのアドバイスを受けながらね、持ち味を消さないように、頭の中を整備してから打席に入るというのを課題にしてやっているので、そういう意味では、狙い球であるとか、状況をしっかり頭に入れてやっているところがいい方に行ってるのかなと思いますし、これからも1、2番の出塁率がいかに良くなって来るかというところに、勝敗がかかってくると思います」

――そして今日のオリックスは山本投手が先発ですけど、好投手に関して辻監督は『甘いところに来た時にしっかり、積極的に行く』というお話をされておられましたけど、この徹底は今日の山本投手に対しても行っていく感じですか？

辻「正直言って難しいと思いますけど、ただ少ないチャンスをいかに得点に結びつけられるかというところと、前回このベルーナドームでやった時は低めのボール球の見分けが非常に良かったのでね、5回で100球以上投げさせたところがその後の勝利に結びついたと思います。あとはやっぱりしっかりと先発の今井がね、抑えることによって勝利が見えてくるんじゃないでしょうか」

――その今井投手ですが、昨日の試合後『今井は楽しみ、見る価値があるよ』と話されていました。前回登板は9奪三振で非常に良かったと思うんですが、どの点が辻監督は今井投手の良かった点だと思われますか？

辻「バッターに向かっていくという気が出ていましたね、体からね。160km/h近い球も投げていましたしね、これまで見た中で一番良かったと思いますし、前半遅れた分やるんだという気持ちも強いんでしょうね。結構フォアボールも出したりしますけど、それが彼の持ち味でね、それを恐れずにやっぱりバッターに向かっていくという投球で、どこに来るかわからないという投球がバッターに圧をかけるので、そういう投げっぷりを今日も見せてくれればね、大丈夫だと思います」

※インタビュアー：文化放送・山田弥希寿アナウンサー