野人・岡野雅行が二度と経験したくないというW杯最終予選。その理由は?

野人・岡野雅行が二度と経験したくないというW杯最終予選。その理由は?

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8月16日の「おとなりさん」(文化放送)のゲストコーナー、「10時のおとなりさん」に、元サッカー日本代表でガイナーレ鳥取代表取締役GMの岡野雅行(おかの・まさゆき)さんが登場!島根で過ごした高校時代のお話から、日本を初めてW杯に導いたあの「ゴールデンゴール」のこぼれ話まで、貴重な体験談を披露してくれた。

高橋優「1997年の最終予選、日本のW杯初出場を決める『ゴールデンゴール』を決められました。その時のお話も伺いたいんですが」

岡野「二度とあんな試合はやりたくないということですね、まず」

坂口愛美アナ「何でですか?」

岡野「めちゃめちゃ大変でした。人生色んなことがありましたけど、あんな辛いことは無かったですね。日の丸の重みを知ったというか。その4年前に、あと1分でW杯行けるのに同点にされて行けなかったという『ドーハの悲劇』があって、その後じゃないですか。しかも2002年に日本でW杯をやるのが決まってたんですよ、予選をやる前に。で、日本だけなんですよ、W杯の開催地なのに出場していないのは。これは恥だと。それと、Jリーグの人気が低迷してきていて、『今回出られないとJリーグの人気もどうなるか分からないから、お前らにかかってる』と言われて、スタートするわけですよ」

2枠しかないアジア地区のうち、韓国が先に出場を決めると、日本代表には日本中からバッシングが巻き起こったという。ホテルからも出られず、選手たちは精神的にも肉体的にも疲労の極致の中、イランとの最終試合のホイッスルが鳴った。
そこまで一度も試合に出してもらえなかった岡野さんだったが、延長に入ってついに岡田監督に名前を呼ばれる。

岡野「監督には『入れて来い!』とそれしか言われなくて。ピッチに出たけどまあ何をやってるかわからない。で、3回シュートを外すわけですよ。打てないですよ、シュートが怖くて。『もう僕の人生は終わったな』という感じで、延長戦も後半に入った時に選手がみんな笑わせてくれて。もう見捨てられてると思っていたんですけど、出来ることをやろうって頑張ってたら、たまたま中田英寿がシュートを打って、ゴール前にいた僕が『バッ!』って入れたんですけど」

高橋「ゴールした瞬間のことって覚えてます?」

岡野「真っ白でした。本当にね、スローモーションだったんですよ、何やるのも。『あしたのジョー』で真っ白に燃え尽きたっていうじゃないですか。本当に真っ白で。あとで動画サイトなどで観て貰えばわかりますけど、シュートを入れて『ワーッ!』って喜んでるんですよ。喜びながらイランベンチに走ってるんです。あのまま、僕イランの選手に抱きついてたらここにはいません(笑)。終わってます、多分。途中で気付いて方向変えて、日本のベンチに行くんですけど」

高橋「それぐらい、何やってるかわかんないぐらい真っ白になってて。そこまでのプレッシャーたるや!」

岡野「そうなんですよ。喜びはまったくなくて、W杯行けたとかどうでも良くて、『日本へ帰れる』、『終わった!』みたいな。それぐらい過酷でしたし、こんなことあるんだってぐらい『日の丸ってスゲェな!』って」

「おとなりさん」は平日月曜~金曜の朝8~11時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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