救急搬送の怪我人が新型コロナ陽性で受け入れ拒否され現場に戻る 適切な対応とは
8月16日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、交通事故で病院へ緊急搬送されていた大学生が新型コロナウイルスの陽性反応を理由に受け入れ拒否されたニュースが紹介され、寺島尚正アナウンサーが火曜コメンテーターで経済学者・上武大学教授の田中秀臣氏に、この「事件」に関する見解を求めた。
田中氏「コロナ対応している救急がなかったのかなと思います」
大学生は兵庫県尼崎市でバイク走行中に軽自動車との交通事故に遭遇。尼崎市の救急隊に搬送されていたが、その時に新型コロナウイルスの陽性反応が判明し、大学生は病院への受け入れを拒否された。救急隊員は大学生の怪我に緊急性がないことを目視で確認し、大学生の意向を訊いたうえでその学生を事故現場へ戻した。しかし、事故現場に戻されてから2時間後、大学生は首や腰にも痛みが出始め、(大学生の)父親が現場から119番通報。別の救急車によって搬送され、左足骨折と診断された。
田中氏はこのニュースについて、「要するに搬送中にPCR検査でもしたのでしょうね。それで陽性が出た時の対応マニュアルにこういったものがあるのでしょう。多分、コロナ対応している救急がなかったのかなと思います」と見解を述べ、やむを得ない理由が病院側にあった可能性を考慮した。
「大学生の意向を訊いたうえで」という点については、「(事故に遭って少し経ってから身体に痛みが出てくることは)よくありますよね。事故直後は興奮して痛みに気がつかないけど徐々に気づくというものです。大事にならなくてよかったです」と解説したが、どこか疑問を払拭できていないような声色であった。
寺島アナはこの事案に関する尼崎市消防担当者の「コロナ禍で救急車の出動が増えており、可能な限りの対応をした」との発言を紹介。田中氏はそれを受け、自身の経験を元に今回の事例の考え方を示した。
「私も新型コロナウイルスにかかり救急車を呼んだことがあるのですが、救急隊の皆様はプロとして適切で慎重な行動をされていて感銘しました。(今回の事例について)どのように評価するのかは慎重に見なければならないと思います」(田中氏)
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