高騰する肥料代の7割を補填する方針 上念司氏は懸念示す「永久にやるんですかという話」

高騰する肥料代の7割を補填する方針 上念司氏は懸念示す「永久にやるんですかという話」

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ロシアのウクライナ侵攻や中国の輸出制限などにより、肥料価格が高騰し農家の経営を圧迫している。7月25日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、このニュースについて、月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と寺島尚正アナウンサーが意見を交わした。

「こういうときは国内産業を育てるチャンス」

農林水産省は上昇した肥料代の7割を補填する制度を導入し、支援金の財源について800億円を計上。財源は、2022年予算の予備費からあてる。農家の肥料コストは、2021年に比べて1.7倍に膨らんでおり、6月購入分まで遡って支援する方針だ。

上念氏はこの制度について「これも一時しのぎになると思いますし、永久にやるんですかという話」と懸念を表し、「最終的には肥料を外国に頼らないということを考えないといけない」と指摘した。

「円安と供給不足によって、海外から入ってくるモノの価格が高くなっているので、こういうときは国内産業を育てるチャンスですよね。政府が国内産業を育てる事はできないので、国内産業に“育てることができる人、手を挙げて”と募ったり、規制緩和をすればいいと思います。ずっと補填し続けるということには無理がありますから、そういう対策を別途並行していかないといけない」(上念氏)

輸入する食材やエネルギーが値上がりするなど、円安にはデメリットが少なくないが、代わりに輸出産業が活発化し、外貨預金や外国株式の価値が上がるなどのメリットもある。補助金による一時的な支援だけでなく、ピンチをチャンスに変える方法もあわせて考えていく必要があるということだろう。

「今までは海外から入ってくる安い木材など、海外から輸入する安さを選んでいましたが、今は海外から入ってくるモノの価格が高くなっている。舶来品と言われていた時代は、輸入物のウイスキーの方が値段が高かったじゃないですか。そういう時代に戻りつつあるので、流れに合わせて国内での生産を進めるべきですよね」(上念氏)


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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