ウナギ保護の政府間協議に中国が8年ぶり復帰 内藤陽介氏は懸念「政府が合意しても末端が言うこと聞くのか」
今年の「土用の丑の日」は7月23日と8月4日。7月22日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、絶滅の恐れがあるニホンウナギの保護管理に関する政府間協議のニュースについて、金曜コメンテーターで郵便学者の内藤陽介氏と寺島尚正アナウンサーが意見を交わした。
あふれるウナギ愛「私が死んだらウナギを食べて偲んでほしい」
政府間協議は今年5月から7月、ニホンウナギの生息域である日本、中国、韓国、台湾が参加し、オンラインで開催された。中国の参加は8年ぶり。日本と並ぶ消費国の復帰で、資源保護の進展が期待されるという。
水産庁によると、東アジアにおける協議は2012年に始まったが、中国は2015年から欠席が続いており、日本側が説得を続けていた。復帰に至った理由は不明だが、中国内のウナギ消費と養殖の急増を背景に、国際的な規制強化を嫌ったとみられている。
協議では、養殖の池に入れる稚魚量の上限について、日本は年21.7トン、中国36トンなどとした2014年9月の取り決めを、2022年11月から2024年10月の間も据え置くことで合意した。また、資源の回復につなげる共同研究を互いに進めることも決定した。
内藤氏は、国際的な規制を中国が守り切れるのか、と疑問を投げかけた。
「ある程度、ちゃんと国際的な規制に乗っかってくれるというのが、資源保護につながればいいのですが。中国政府が合意しても、中国の末端の人が言うことを聞くのか。上に政策あれば下に対策ありの国なので。それがいい方向に動けばいいですけど……」(内藤氏)
また内藤氏は「(昔より)高くなったとは言えども、まだ安い」と、中国産のおかげで手頃にウナギが食べられる状況を支持しながら、自らのウナギ愛を語った。
「ウナギは子どものころから好きで、誕生日は必ずウナギだったものです。私が死んだら、諸国漫遊記をもじって、漫遊記の漫を鰻に、遊を郵便の郵(内藤氏が郵便学者のため)に変えて、“鰻郵忌”としてみんなにウナギを食べて偲んでほしいですね」(内藤氏)
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