ローカル線「1時間500人未満」でバス転換を提言 藤井聡氏「不採算が理由の廃線は間違い」

ローカル線「1時間500人未満」でバス転換を提言 藤井聡氏「不採算が理由の廃線は間違い」

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ローカル線のあり方を検討する国土交通省の有識者会議の提言案が明らかになった。7月21日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)ではこのニュースについて、木曜コメンテーターで京都大学教授の藤井聡氏が寺島尚正アナウンサーに持論を展開した。

廃線で本当に「地域の過疎は確実に進む」のか

読売新聞の報道によると、提言案では「1時間あたりの利用者数がピーク時に片道500人未満の路線」では、国や自治体、鉄道事業者がバスへの転換などを協議するよう促すことなどが挙げられているという。

寺島アナは「輸送密度が2000人未満になると巨額の赤字につながるとされていて、旧国鉄時代は廃線を急ぐ対象とされていた」との歴史を紹介。したがって今回の提言案では、経営が極めて苦しい路線にのみ対象を絞り込んだ形となる。

それでも藤井氏は「不採算だけを理由に廃線することはよくない」と述べる。その理由は、廃線によってその地域が持つ未来の可能性を潰しかねないからだという。

「今は500人未満かもしれないけれど、これから開発の余地や様々な取り組みを通して未来において前向きになる可能性がある。そういうものを汲み取ることが必要です」(藤井氏)

また藤井氏は、鉄道は「公共交通機関」なのだから、公共的に必要なのであれば採算を気にする必要はないという。

「公共的に必要(地域の役に立つ)であればやればよいんです。不採算が理由で廃線することは間違いです。利益を出さなきゃいけない会社ではなく、公共交通なんですから。鉄道がなくなることで、その地域の過疎は確実に進みますから、不採算かもしれないけれど、それがあることによる地域的価値は莫大なものになるのが一般ですよ」(藤井氏)

寺島アナも「交通はそれだけ大事だということなんですね」と納得した様子だった。

しかし利用者が少ないということは、地域の役に立っていないという言い方もできそうだ。廃線で本当に「地域の過疎は確実に進む」のかも検証が必要だろう。バスへの転換によって、公共交通機関は維持できるという見方もある。

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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