アメリカがインフレ抑制急ぐ FRB 0.75%利上げを決定
2022年6月16日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、アメリカでインフレが加速し、FRB(連邦準備理事会)が0.75%の利上げを決定したことについて、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏に意見を求めた。
引き締めるアメリカ、緩和を続ける日本「円安を恐れる必要はない」
アメリカの中央銀行にあたるFRBは、15日に政策金利を通常の3倍となる0.75%引き上げることを決めた。
引き上げは3会合連続で、0.75%の上げ幅は1994年11月以来の27年半ぶりとなる。歴史的な高インフレの抑制に向け、異例の大幅利上げに踏み切るかたちとなった。
今回の利上げで政策金利は年1.50%から1.75%に。FRBは声明で「利上げ継続は適切」として、大幅引き締めを続ける方針を表明している。
また、年末までに政策金利を3.25%から3.50%へ引き上げる想定も示した。
寺島アナは6月10日に公表された5月のアメリカ消費者物価指数は、大方の予想に反して前年同月と比べ8.6%と、およそ40年ぶりの水準を更新し、歴史的な物価高となっていることを伝えた。
このニュースについて、藤井氏は「(消費者物価指数が)8.6%も上がっているわけですから、いろんな問題が起こってくるでしょうね。我々(日本)は消費者物価指数2%を目指してアベノミクスをやってきましたが、アメリカではそれが8.6%なわけですから、もう十分ですよね」と、アメリカでのインフラ抑制の必要性を話した。
また、寺島アナは日本の動きについても言及。「FRBが引き締めを行う一方、日本銀行は大規模緩和を続けている状況で、アメリカとの政策の違いは鮮明で、円安ドル高の流れが一段と強まりそうだとの指摘もあります」(寺島アナ)
緩和を続ける日本について意見を求められた藤井氏は、「そうですね。円安をそんなに恐れる必要は何もないです。円安になったら(輸出における)製品の価格が上がっていますから儲かるわけです。輸入品は逆の効果がありますが、国が財政政策でお金を配ればいいというだけの話であって、円安だから抑えなきゃという考えをする必要はないと思います」と、意見を述べた。
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