『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 子供が巣立つ頃の住み替え、おすすめは50代? それとも60代?

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 子供が巣立つ頃の住み替え、おすすめは50代? それとも60代?

Share

情報番組「大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ」では、残間里江子さん(フリープロデューサー)と、大垣尚司さん(青山学院大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)が、お金や住まいの話を中心に、大人世代のあれこれを語ります。

この連載は、番組内の人気コーナー「おとなライフ・アカデミー2022」の内容をもとに大垣さんが執筆した、WEB限定のエッセイ。ラジオと合わせて、読んで得する家とお金の豆知識をお楽しみください。

子供の独立間近。どうする、次の住まい?!

2022年5月28日の放送では、住み替えをする年齢について考えてみました。

いつも楽しく聞いています!
大垣さんの「住みかえ」に関するお話も興味深く、
「ちょっと離れたところに動く」メリットも、
理屈としては、よ~くわかるのですが…。
私はローンを組んで赤羽から徒歩20分の建売住宅を買い、
2人の子どももそろそろ独立が近そうです。
埼玉の真ん中へんに住みかえ…もアリとは思いますが
PTAや子どものサッカー関係で知り合ったパパ友も多く、
休日ともなれば昼から赤羽駅周辺で
ビールを酌み交わすのが何よりの楽しみ。
なんだか離れがたいものを感じてます。
北関東、宇都宮の出身ではありますが、親も既になく、
北区が故郷のように感じております。
どうしたもんでしょうね?

(昼飲み大好き さん・北区、52歳、男性)

体では動きやすくても・・・50代、心理的には動きづらい

これについては、謝らなければいけないことがありまして(笑)。

この番組を始めた10年ほど前、私は「50代で動くべき!」と強く主張していたんです。
ただ・・・最近になって、「50代で動くのって、心理的には難しいよな」なんて思い始めていて。

50代って、子供の独立も間近に迫ってくる頃ですよね。新しい生活をはじめやすく、さらにまだまだ体力のある年代です。
だから、住み替えにはピッタリだ、と思っていたのですが・・・。

60代になった瞬間、動きたくなってきた

実は、自分の50代を思い返してみると、住み替えをしようという気持ちは全く起こらなかったんです(笑)。
子育てに追われ、仕事に追われ、「自分以外の人の生活を守る」という気持ちが強すぎて、住み替えにまで気が回らなかったといいますか。

それが、子育てもひと段落つき、生活も落ち着いてきた60代になったら、急にふと「移りたいな」と思いました。

今度は自然の豊かな山に移ろうかな・・・なんて考えては、物件や土地の情報を眺めています。

60代の住み替えは、メリットが大きい

経済的なことだけを考えるなら、住み替えって、若いうちにしてしまったほうが確実に「お得」です。

ただ、心の動きなんかを考えてみると、「動きたいな」と自然に思えるのは、60代だったりするのかな、と。
身体の衰えって、50代ではまだそれほど深刻じゃないんですね。ところが、還暦を過ぎたあたりで「ああ、自分も衰えていくんだな」ということを徐々に実感する機会が増えてきます。

ただ、そうはいっても60代は、体力も気力も残っている。
そういうわけで、60代で住み替えれば、住み替え先も老後を踏まえた現実的な選択ができる・・・ような気がします。

一方、70代、80代と年齢を重ねると、今度は体力の面から、難しいかもしれませんね。そういう意味では60代って、結構一つの「住み替えポイント」なのかも。

住み替えは、移りたいと思った瞬間がベストタイミングです

というわけで、メールをいただいたご質問者さまへの回答ですが・・・。
今は「保留」にして、60代でもう一度考えてみてもいいのではないかな、と思います。

まだお子さんも、今の時点では独立されていないんですよね。独立をしてからも色々なサポートが必要になるかもしれません。
それから、飲みにいける友人が近くに住んでいる生活って、新たに構築するのは大変です。

これから生活が変わっていくにつれて、ふと「移りたいな」と思う瞬間がやってくるかもしれません。
住み替えのことを考えるのは、そこからでも遅くないと思います。

というわけで今回は、住み替えの年齢について考えてみました。
「昼飲み大好き」さん、ありがとうございました。

家とお金に関するご質問、お待ちしてます

番組では、家とお金にまつわるメールやご質問をお待ちしています。
宛先は、otona@joqr.net まで。

※この記事で掲載されている情報は全て、執筆時における情報を元にご紹介しています。必ず最新の情報をご確認ください。

お知らせ

パーソナリティの一人である大垣尚司さんが代表理事を務める一般社団法人「移住・住みかえ支援機構」(JTI)では、賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。

住まなくなった皆さまの家をJTIが借り上げて、賃貸として運用。
入居者がいない空室時でも、毎月賃料を受け取ることができます。
JTIは非営利の公的機関であり、運営には国の基金が設定されています。

賃料の査定や、ご相談は無料。資格を持ったスタッフが対応いたします。

制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

Share

関連記事

この記事の番組情報


大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

土 6:25~6:50

楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…

NOW ON AIR
ページTOPへ