「驚くほど“補助”がイイんです!」移住ブーム最前線を行く落語家が選んだ「対馬」暮らしの魅力とは?
「国境の島」とも呼ばれる長崎県の対馬に去年移住した落語家の立川こしらさんが5月30日の「くにまる食堂」にご来店。近頃ブームになっている「移住」とは一味違う対馬の魅力を語った。
野村邦丸アナ「コロナをきっかけに移住された人ってすごく多いんですが、なんで対馬なの? 関わりがあったの?」
立川こしら「そもそも僕はコロナになる前から『家』を持たずに日本全国を回ったりしてたので、基本的にはホテル暮らしか、知り合いの家で寝泊まりしてたんです。今はいろんな暮らし方があるんですよ。僕はバーチャルオフィスっていう住所を貸すところを使っていて、法人だったら会社の登記をして、個人だったら住所を置いて、郵便物はそこから転送するもよし、自分で取りに行ってもよし、っていう仕組みなんです。だから住民票がどこにあっても、僕の暮らし方って変わらなかったんです。そこで全国の自治体を調べてみたら、住民票を置くだけ、移住するだけで、なにかしらのメリットがある過疎地って日本中にいっぱいあるんですよ。その中で一番条件が良かったのが対馬なんです」
邦丸「人口3万3000人の対馬?」
こしら「ここは国境線沿いの離島なので日本人に住んでもらわないと国が困るんです。他の自治体は、都会から人を呼んで人口を増やしましょうってことをやってるんですけど、1~2年で出てっちゃう人が結構多いんですよね。対馬では、生まれ育った子どもに戻ってきてもらう方が定着率が高いということで、仕事を作ろうとしていて、会社をやるための補助が驚くほどいいんです」
邦丸「日本全国の中でもいいの?」
こしら「国境線上の離島はだいたい良くて、その中で僕はたまたま対馬を選んだんです。僕は小さいながら会社を持っていたので、対馬に移転させるだけで相当なメリットが有るから、これだー!と思って行ったんです」
邦丸「おそらく日本で始めて対馬に移住した落語家だと思うんだけど、そこで何やってるの?」
こしら「基本的にはなんもないです。エンターテイメントを日常でできるような島じゃないんですね。でも僕が行くとなったら小さい島なのですぐ『なんか落語家が来たらしいぞ』と噂になったんです。するといろんなところからオファーが来るんですよ。だから今僕、対馬のケーブルテレビでレギュラー番組をやってます」
邦丸「すごいエンターテイナーがやって来たってわけだ」
こしら「地方に営業で立ち寄ったぐらいだと『ギャラ出ないけど番組出て』なんて言えないでしょ。でも住民票を移してそこに住んでると『仲間』になりますから『ちょっと出てくれない?』みたいな感じで、毎月1回か2回必ず対馬に行って番組を撮り溜めして、あと落語会もしています。でも『住んでいる』かと言うと怪しい状態です。と言うのは、対馬で知り合った会社に、僕の住民票をおいて会社の登記もさせてもらっているんです。だから実際には僕が対馬で寝泊まりできる場所はないのでホテル暮らしなんです」
邦丸「(笑)」
「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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