セクハラ議長、土俵際 ~ 5月25日ニュースパレード山本香記者取材後記
文化放送をキーステーションに全国33局で放送中「ニュースパレード」(毎週月曜日~金曜日午後5時00分~5時15分)
その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースを紹介しています。昭和34年の放送開始以来、全国のラジオ局の強力なバックアップで、特派記者のレポート、取材現場からの中継など、今日最も重要なニュースを的確に把握し最新情報を伝え続けています。
文化放送報道記者として国会、官邸を担当し、日夜取材活動で活躍する山本香記者が放送でお伝え出来なかった話題を取材後記としてお届けします。
セクハラ議長、土俵際
衆議院の細田議長のセクハラ疑惑が浮上している。週刊文春によると、担当の女性記者に「今から家に来ないか」と誘ったり、「添い寝をしたら情報を教えてあげる」と言ったという。事実であれば、国権の最高機関、国会の議長としての資質に著しく欠けると野党は批判を強めている。立憲民主党の馬淵国会対策委員長は25日午後、26日発売される週刊文春の記事に、記者だけでなく、政党職員も細田議長からセクハラ被害を受けていたという内容の記事が報じられるとして、細田議長に対して、議院運営委員会の場で説明責任を果たすよう強く求めた。
25日に行われた衆議院本会議では、細田議長が議場に入ってきた際、全員起立して向かえるのだが、確認しただけで立憲民主党の伴野豊氏と、階猛氏は座ったままだった。すでに起立するに値しない議長とみなしているようだ。階氏は、19日の衆議院本会議で侮辱罪改正案についての討論の際、侮辱罪適用の要件について「街頭演説で、女性記者に対してセクハラ発言をした細田議長は議長の資格がないと事実に基づいて批判する演説をした場合は侮辱罪に当たらない」などと細田議長のセクハラ疑惑を例にあげて批判していた。
細田議長本人は、セクハラ疑惑について否定しているが、週を追うごとにセクハラ被害の証言者は増えるばかりである。
この疑惑について、細田議長が23日か24日の日米首脳会談やクアッド首脳会合が行われているどさくさにまぎれて記者会見を開き、釈明するのでは無いかと見られていたが、未だ、その気配は無い。25日も衆議院本会議後、記者の求めにようやく応じた細田議長からは「一言言えることはすでに月曜に抗議文を出したがその通りで、これ以上申し上げることは無い」と短く答えただけで立ち去った。
当選回数11回、現在78歳で、議長に就任するまで自民党の最大派閥の長を務めていた重鎮でもある細田議長。これ以上、報道が続き、セクハラ問題でもし野党から議長不信任決議案を出されれば、その提案理由で野党側が読み上げるセクハラ疑惑の数々は、すべて発言として国会に永久に記録されることになる。事実かどうかは別にしても、そのような事態になれば、品格に欠ける議長として名を残すことになりかねず、不信任案が出る前に自ら議長の職を辞するかもしれない、
細田議長の後任は誰か・・・そんな話もささやかれ始めている。
夏の参議院選挙を前に、自民党内から高まる批判の声も受け、細田議長の動向が注目される。
国会の会期は6月15日まで。野党の動向次第で、国会は一気に政局にもつれ込む可能性もある。
<引用ニュース※共同通信ニュースより> 細田博之衆院議長は25日、女性記者へのセクハラ疑惑を週刊文春に報じられたことについて、同誌を発行する文芸春秋に事実無根として抗議文を送ったと説明した上で「立場はその通りで変わっていない」と述べた。国会内で記者団の質問に答えた。「事実無根なのか」との問いには「同じことだ」と語った。「自宅に呼んだことはないのか」との問いには答えなかった。この日も野党の批判が相次いだ。 立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長は記者団に「抗議文では事実無根の証明にならない」と述べ、衆院議院運営委員会での説明が必要だと訴えた。
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