スターバックスがロシアから撤退 やむを得ず…「企業は本当に苦渋の割断」
5月24日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、寺島尚正アナウンサーが火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏に、アメリカのコーヒーチェーン大手のスターバックスがロシアからの撤退を発表したことについて、意見を求めた。
「新興市場」と「ブランドイメージ」の取捨選択
スターバックスがロシアへ進出したのは今から15年前に遡る。2010年12月の投資家向けイベントでは「中国、ブラジル、インドと並んでロシアは重要な新興市場だ」と説明しており、重要なマーケットとして捉えていたことがうかがえる。
しかしロシアのウクライナ侵攻で、この3月上旬にロシア国内の店舗での営業を停止。5月23日、事業の完全撤退を発表した。同社は「ロシア市場でスタバのブランドは存在しなくなる」との声明を公表している。
スターバックスはロシア国内には130店舗を展開し、およそ2000人の従業員が働いていた。今後、従業員に対しては6か月分の給与や就労支援を提供するとしている。また、今回の撤退による業績への影響はまだ明らかにしていない。
国際社会でロシアのウクライナ侵攻への批判が高まるなか、ロシア国内で活動するアメリカ企業に対して、ロシアからの撤退を求める圧力がかかっていることが背景にある。スターバックスだけでなく、例えば先週16日には冷戦末期からロシア(ソ連)で事業を展開していたファストフード大手の米マクドナルドが撤退を発表していた。
田中氏はスターバックスの撤退について、「仕方がないといいますか、企業側からすれば本当に苦渋の決断ですね。今の情勢だとやむを得ない流れだと思います」とコメント。寺島アナの「(撤退しないと)そのほかに影響が出てしまうということですよね」という見解に頷きつつ、「自社ブランドが損失する恐れがありますからね」と補足した。
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