三省堂書店神保町本店が41年の歴史に挟んだ「しおり」 新時代に対応できる書店の誕生に期待

三省堂書店神保町本店が41年の歴史に挟んだ「しおり」 新時代に対応できる書店の誕生に期待

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本の町として知られる東京・神保町の三省堂書店神保町本店が、ビルの建て替え工事のため一時閉店した。5月9日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)はこのニュースについて、月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏に、寺島尚正アナウンサーが意見を求めた。

2025年、新店舗で営業を再開

三省堂書店神保町本店の現店舗は、1981年3月に創業100周年記念事業として誕生した。しかし、その建設からおよそ40年が経過し、設備の老朽化が進んだことから建て替えを決めた。現店舗での営業最終日となる5月8日には、多くのファンが訪れて一時閉店を惜しむ姿が見られた。建て替え期間中は近くの仮店舗で営業し、2025年に新店舗で営業を再開する予定だ。

近くに住む50代の男性は「小学生の時から行きつけだったので、寂しくなる」と語り、編集業をしているという40代の女性は「品揃えが良くて資料を探すのに大変助かっていた」と話した。多くのファンに愛された店舗だった。

「上念さんは利用したことありますか?」と、寺島アナ。

「何度も利用したことがありますよ。ここで講演会を開いたこともありますし。まぁでも、これも時代の流れじゃないんですか。紙の本というのはなかなか厳しいんじゃないかと。私も紙の本は高い物以外は処分して、今はなるべく電子書籍で買うようにしています。(中略)私も最近出したばかりですけどね」(上念氏)

「『あなたの給料が上がらない不都合な理由』、好評発売中です」と、寺島アナが補足した。

三省堂書店神保町本店のビルには「いったん、しおりを挟みます」と巨大なしおりが掲げられた。閉店セレモニーに登場した亀井崇雄社長は「本にしおりを挟むのと同じで、今日は終わりではなく、ひとつの区切りです。新たな変化をもたらす挑戦にご期待ください」などと挨拶した。

入り口のシャッターが下ろされると、集まった人から大きな拍手が贈られた。

上念氏は「このあと三省堂が大きくビジネスモデルを変えてくるとは思えませんね。ビルを建て替えて、そこにテナントが入るので、そこで収益は確保するんでしょうけど、それも新しいモデルではないですし……」と、出版業界のきつい経営状況をチクリ。そして、こう続けた。

「出版業界がメディアに革命をもたらすようなことを、何かやるかどうかはわかりませんが、ぜひ区切りをつけて、そういうものをやってもらいたいと思いますね」と期待感をにじませ、この話題を終えた。


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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