『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 憧れの地方移住。でも、育児や介護はどうなる? 悩める30代からのメールをご紹介
情報番組「大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ」では、残間里江子さん(フリープロデューサー)と、大垣尚司さん(青山学院大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)が、お金や住まいの話を中心に、大人世代のあれこれを語ります。
この連載は、番組内の人気コーナー「おとなライフ・アカデミー2022」の内容をもとに大垣さんが執筆した、WEB限定のエッセイ。ラジオと合わせて、読んで得する家とお金の豆知識をお楽しみください。
北杜市移住に憧れます! でも、決断ができず・・・
2022年4月30日の放送では、山梨県の北杜市に移住を考えていらっしゃる30代の女性からメールをいただきました。
北斗市への移住を考えています。
が、やはり色々考えてしまい躊躇してしまいます。
皆さんはどうやって決断しているのでしょうか?
子供の学校、親の介護が始まるかも? お墓の事・・・。
色々考えて無理かも、と行ったり来たりしています。
魅力的な北斗市、憧れだけではない日々の生活。
どうか良きアドバイスを。
本好き さん(横浜市港北区・女性・34歳)
ぜひ、移住を応援します!
北杜市、素敵ですね。
私も北杜市には土地を持っているのですが、行くたびにしみじみと「いいところだな」と思います。
もうすぐ、東京から甲府へのリニアも開通しますよね。そうなったら、都会との往復も気軽にできるようになる。
私は、ぜひ、移住への背中を押しちゃいます。無責任にも(笑)。
まだまだお若いわけですから、行ってみて合わないなと感じられたら、また戻ることも可能なわけですし。
むしろ、これが50歳ぐらいになってくると、いよいよ、背負うものも大きくなってきて、動きづらくなるかも。今だからこそなのかな、とも思ったり。
国の「移住支援金」制度が受け取れる場合も
さて、もしもご質問者さまが、東京都や埼玉県、千葉県、神奈川県のいずれかに長くお住まいで、北杜市でお仕事を探される予定なら、「移住支援金」を受け取れる可能性があります。
これは、東京圏から東京圏外へ移住した方が就職や起業をした場合に、都道府県が支援金を支給する国の制度です。
北杜市の場合、二人以上の世帯で移住した方には100万円、単身では60万円が支給されます。
さらに北杜市では現在、もともとフルリモート勤務だった方が、転職等をせずに、住まいだけを北杜市に変えた場合でも、支援金が受け取れるようですよ。
家を買うと、最大150万円がもらえる!
それから、いよいよ北杜市での生活が落ち着いてきたら、住宅購入を考えられることもあると思います。
現在、多くの地方自治体が、「子育て世代マイホーム補助金」といった名称で、住宅を新築・購入したり、リフォームをされた方に対して補助金を出しています。
北杜市にも補助金があります。
内容を見てみると、
・住宅を新築で購入すると最大150万円
・中古を購入した場合は100万円
・増築やリフォームの場合は最大100万円
・住宅ローンの利子に対して、毎年20万円ずつ補給
と、かなり太っ腹。ぜひ検討してみてください。
ローン金利も年0.25パーセント下がる
さらに、地方移住の方は、ローンそのものの金利も下げることができます。
【フラット35】地域連携型といい、借入金利が最大で10年間、年間0.25パーセント下がります。
ご存じの通り、現在、住宅ローンの金利は非常に低い状態で推移しています。
条件によっては、固定金利でも1パーセントを切るような金利で借りられるケースもあるかもしれませんから、ぜひチェックしておきたいところです。
というわけで、子育てをしたり、働いていたりする世代の方が地方に移住すると、実はかなりお金の面では優遇があるのです。
現役世代も、ぜひ地方移住にトライしてみて
というわけで今回は、地方移住について考えてみました。
今回メールをいただいて新鮮だったのは、若い方が地方移住を考えていること。
この番組はもう10年以上続けていますが、移住の相談でメールをいただく方は基本的に50代以上で、セカンドステージとして・・・という方が多かったんです。
コロナ禍を経てなのか、単純に時代の流れなのか、人々の意識が少しずつ、東京一極集中から変わってきているのかなと思わされるご質問でした。
メールお寄せいただき、ありがとうございました。
ぜひ、後日談もお聞かせくださいね。
家とお金に関するご質問、お待ちしてます
番組では、家とお金にまつわるメールやご質問をお待ちしています。
宛先は、otona@joqr.net まで。
※この記事で掲載されている情報は全て、執筆時における情報を元にご紹介しています。必ず最新の情報をご確認ください。
お知らせ
パーソナリティの一人である大垣尚司さんが代表理事を務める一般社団法人「移住・住みかえ支援機構」(JTI)では、賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。
住まなくなった皆さまの家をJTIが借り上げて、賃貸として運用。
入居者がいない空室時でも、毎月賃料を受け取ることができます。
JTIは非営利の公的機関であり、運営には国の基金が設定されています。
賃料の査定や、ご相談は無料。資格を持ったスタッフが対応いたします。
制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。
関連記事
この記事の番組情報
大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ
土 6:25~6:50
楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…