もしかしてこれは「ラジオ棚」? 大型書店にも必ずある「個性」とは
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、4月18日の16時台の特集は「本屋さんをクリエイティブ!」と題し、近年の書店が行なう様々な工夫を取り上げた。
この20年ほどで書店の数はおよそ半減。一方で2020年度には倒産数が過去最少を更新し、持ち直してきているという分析もあるという。番組ではそういった書店の「生き残りをかけた創意工夫」について話していく。
西川あやの「まずは購入するだけでなく、その空間に行くのが楽しみになる『空間プロデュース型』。蔦屋書店とスターバックスが併設された通称『ツタバ』というのがあります」
重藤暁「ツタバっていうんですか? 初めて聞いた……」
西川「ブック&カフェ空間に家電店も併設されたスターバックスの二子玉川蔦屋家電店というのもあります。続いて創業130年を超える老舗でも新たな取り組みが。熊本県にある明治22年創業の長崎書店では、本のスペースを縮小してギャラリースペースを新設。熊本の文化、芸術の発信地として様々なイベントを開催することで、本好きの人以外にも来てもらおうと。いまも地元の方に愛されているそうです」
山内マリコ「明治22年創業はすごいですね」
重藤「その地方に行くと見る本屋さんって、あるじゃないですか。たとえば京都へ稽古に行くんですけど、大垣書店というのがすごく大きくて。ミュージアムショップみたいにもなっていて、観光スポットの一面もあるんですね」
山内「私の地元・富山でも明文堂っていう、都内ではあまり聞かない書店が強い。店内にフカフカのソファーがあってそこで読める、みたいな。ローカル展開しているお店も多いから(倒産数が減った)、というのはあるかもしれない」
話は書店や棚の「個性」へと展開する。
西川「誰でも本屋さんに慣れる共同書店。今年3月、神保町にオープンしたPASSAGE(パサージュ)。月額5,500円で個人に本棚を借りられ、古本、新品問わず陳列して販売可能。店主であるフランス文学者の鹿島茂さんの人脈で、有名な作家・書評家の棚もあるそうです」
山内「私はこの前、行ってきました。開店前からTwitterで情報発信していて、開店前から追いかけていたんです。『いまこんな感じ』『内装ここまでできました』『これは誰々の本棚です』……など。それぞれが好きな本を売っているから、その人の個性がわかるんですね。私は店主の鹿島先生が出品されていた1971年の映画雑誌『SCREEN』を買って帰りました」
重藤「たとえば『西川あやの棚』みたいなことができる?」
山内「できる、できる! 私みたいに本を読んでる人もいたんだけど、棚を見ながら商談している、棚をつくりたくて説明を受けている人もいた! 本屋さんって選書してコーナー展開したり、棚をつくっていたりする。メジャーなお店であっても画一的とは限らない」
西川「ツタバにふらっと寄ったとき、スタジオ部員の山内マリコさん、永井玲衣さん、青木理さん、石戸諭さんの本が同じ棚に置かれていることがあったんですよ」
山内「あら! ガッツリ抑えて」
西川「よく見たら他局の記者、プロデューサーの本とかもあって、『ラジオ棚』だなと。店員さんの個性が出ている棚ってありますね。選ばれたものが並んでいるなって思います」
このほか支配人が厳選した本がそろったBOOK HOTEL 神保町や、古本の「インテリア」としての新しい価値を見出すことに取り組んでいる、神保町の北澤書店も紹介した。
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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