シニア世代の転職者増加に上念司氏「活躍できるところに行って稼げばいいんです」
4月18日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、日本経済新聞が報じた「中高年の転職」に関する記事に着目。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーがこの話題を掘り下げた。
「稼げない人はいちゃいけない」とチクリ
日本人材紹介事業協会がまとめた大手3社の紹介実績によると、41歳以上のシニア世代の転職者数は2020年度におよそ1万人となり、5年前の1.9倍に増えている。20〜30代も増加しているが、伸び率はシニアのほうが大きい。
この背景には、大手企業によるリストラがある。東京商工リサーチによると、早期退職・希望退職の募集を開示した上場企業数は2021年に84社にのぼった。うち69社は募集人数も公表しており、全部で1万5000人を超える。
失業率の上昇が目立たないのは、企業の新規事業部門やスタートアップ企業が積極的な採用活動を行っているためと見られる。コロナ禍を経て企業が新たな成長事業の立ち上げを急ぐ中、経験豊富なシニア人材への需要が拡大しているという。この動きに上念氏は「時代ですねえ」と感慨深い様子だ。
「私が1993年に銀行を辞めたときは『終身雇用のいい会社を辞めてアホか』と言われましたよ。その会社は、僕が辞めてから5年くらいで潰れましたけど。それから当時、就職活動してて外資系なんて行こうものなら『えー。外資系なんて行くの?』とみんなに言われましたが、今は外資系に行くと言うと優秀な人みたいなイメージがありますよね。いいことですよ」(上念氏)
終身雇用の下では、パフォーマンスが低下している人が高給をもらい続ける状況になりがちだ。これについても上念氏は、
「(そういう会社には)やっぱり未来がないですよ。活躍できるところに行って稼げばいいんです。稼げなくなる人は申し訳ないんですけど、(会社に)いちゃいけないんですよ」
と、やや辛辣ながらも時代とともに生き方や会社を変えていくことの重要さを指摘した。
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