最終回直前特別企画! 伊藤惇夫&二木啓孝が考える「これからのジャパン」
番組終了まで残り1週間となった3月24日の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、長い間番組の屋台骨を支えてくださった木曜コメンテーターの伊藤惇夫さんと水曜コメンテーターの二木啓孝さんがアベック出演! 『どうなる、これからのジャパン』と題し、日本の未来について語り合っていただいた。
野村邦丸アナ「えーと、本当にこんにちは(笑)。この番組『くにまるジャパン極』の前の『くにまるジャパン』、その前の『くにまるワイドごぜんさま』時代からと言うことですけど、二木さんに至っては27年前の1995年、オウム真理教による地下鉄サリン事件以来と言うことになりますよね」
二木さん「27年間! 来るなと言われても来てると言うね」
邦丸「そうそうそう、番組無い時でも来ちゃう方で(笑)」
伊藤さん「そうか、僕はまだ若手ですね。まだ16~7年ですからね」
と、三人が出会った時のお話などあって、ここからが本題。
邦丸「例えばコロナはもちろんですが、ロシアのウクライナ侵攻とか、第三次世界大戦って『そんなバカな!?』と思ってたのが、イヤーなことですけど少しだけ現実味を帯びて来るなんてこと、お二方も予想は出来なかったですよね?」
伊藤「もちろん予想はしてませんでしたけど、人間の歴史を振り返ってみるとね、やっぱり戦争の歴史なんですね。戦争が無い時期が100年近く続くってことはまず無かったわけですから、どこかモヤッとした感じで、何かまた起きるかな? って言う印象はあったんですけど、でも実際目の当たりにしてみると『あ、やっぱりやるんだ、こんな奴が出て来るとこういうことになるんだ』って、何か1本クギを打ち間違えただけで、とんでもないことになる可能性があるんだって言うのは実感してますけど」
二木「戦争で言うとね、冷戦が終わってからふっと思い出すのはイラク戦争、アフガン戦争と続くんですが、その時アメリカとロシアは裏にまわって糸を引いたり影響力をもたらしたんですが、今回は剥き出しになってるって言うのが物凄く違うと思うんですよね」
伊藤「前にも言ったと思うんですが、例えば田中角栄さんが『戦争を知ってる世代がド真ん中に居るうちは大丈夫だと。だけど、そう言う世代が居なくなった時が怖いよね』と言うようなことをおっしゃってた。我々はもちろん世代的には戦後世代ですけど、あの戦争の尻尾みたいなものを体験してきてるわけですよ、どれだけ日本が悲惨な状況だったかってことを。だから、戦争と言うものに対する恐れと言うかな、どうやったら戦争を起こさないような状況を作り出せるのかって言うのが、まず優先順位の第一位だと思っているんで、最近の戦争を全然知らない政治家たちが『それいけやれいけ』みたいなね、あるいは中国に対して厳しい対応を示せとか。それも必要だけど、そこに戦略的なものが無いと。何か威勢のいいことを言う奴がクローズアップされる状況は怖いなって印象はありますね」
二木「今、日本人で戦争を体験した人って15%なんですよ。僕ら団塊の世代は戦争を体験した親父もお袋も、体験したことをポツポツ喋ってくれるんですけど、うちのお袋は97歳なんですが、ずっとウクライナを心配してるんですね、一日中。必ず言うのが『私が戦争の時に、鹿児島で弟と逃げ惑った時に、湾から艦砲射撃を食らいながら、グラマン戦闘機が飛んでくると。で、グラマンが帰りに残った弾を全部打ち尽くそうとするから大きな木のそばで逃げていたら、ぐるっと回ってくると。その木を中心に弟とグルグル回ってる時に、グラマンに乗ってる少年みたいなパイロットが風防付けたままニヤッと笑っていたのが見えて、怖かった』と言ってるわけですよ。だからそういうような話を僕は小さい時に何回も聴いて、また今回それをけしからんからこっちもグラマンを撃とうかとか、核を持とうかと言うのは違うと思うんですよね」
伊藤「やっぱりそういう体験をしている人、この番組でもさんざん言ってるんですが、後藤田正晴さんが本当に繰り返しおっしゃっていたのは『日本は二度と戦争をしてはいけない。二度と国民をあんな悲惨な目に遭わせてはいけない』。そんな思いを持っている政治家はかつては居たんです。今そういう人が居なくなったってのが、なんか不安なんですね」
この後、岸田政権に関する評価やメディア論、女性宰相の可能性についてなど興味深いお話は続いた。「くにまるジャパン極」は終わっても、今後も文化放送の様々な番組でお二人の活躍は続くので、どうぞお楽しみに!
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