維新、原発再稼働を要請…二木啓孝「どさくさまぎれの話。福島原発の惨事を見れば、規制はすべき」
朝日新聞によると、日本維新の会は3月15日、ロシアのウクライナ侵攻による電力価格の高騰などに対応する緊急経済対策を萩生田光一経済産業相に提出した。その中で、「内閣の責任」として原発再稼働を求め、原子力規制委員会が求めるテロ対策設備が完成する前であっても再稼働を可能にするよう提言している。3月16日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)ではこのニュースを受けて、ジャーナリストの二木啓孝氏は「どさくさまぎれの話だ」とコメントした。
野村邦丸アナ「萩生田大臣は“確かに受け取りました”とおっしゃっていますが、“じゃあそういうことに致ししましょう”とは一切言っておりません。維新の会からすると現実的な対応をすべきだということでしょうけども、二木さんいかがですか?」
二木「原子力規制委員会の基準を越えなくてもというのがキーワードなんですよね。東日本大震災の福島原発の件、あの惨事を見ると原子力規制委員会の厳しい規制をしながらやらなきゃいけない話であって、それを原油高が原因でエネルギー政策としてとにかく再稼働させてくれというのは、どさくさまぎれの話ですよね」
邦丸「仮に原発再稼働させて、原油高の高騰が収まっても、原発を止めるという保障はどこにもないわけですよね」
二木「ないですね。朝日新聞が原発再稼働について、賛成か反対か調査しています。それによると、2018年は反対が61%でしたが、今年の調査は47%に下がっている。賛成は2018年は27%だったのが、今年は38%に上がっている。原発というよりエネルギー不足ということで、世論は変化しています。しかし、福島第一原発の現場を見てみると、これは人知の及ばないところの暴発ってどうするの?という気持ちはずっと持ち続けたいと思うんですよね」
邦丸「ちゃんとモンスターを管理できるんだって言ってたのが、管理できなかったわけですからね。そしてもう1つ、安倍元総理やその周辺の方々から日本も核共有すべきという声が出ています。これも便乗だと思うのですが」
二木「私は、核共有の問題については、冷静に国会で論議すべきだと思います。野党側は非核三原則に逸脱する、とんでもない話ということを言うかもしれませんが、とんでもないかどうかは事実に基づいてやれば良い話。核共有と言えば聞こえはいいけど、これはアメリカによる日本への核配備なんですよ。ロシア、中国、北朝鮮。これらの国が持つ兵器が進化している中で日本が核共有するというのはどうなのか?私は論戦をすべきだと思います」
最後に、野村邦丸アナが核に関して日本の政府に向けてこうしたことを訴えた。
邦丸「プーチン氏が核兵器大国だということを言っていて、核戦略、核戦術といった言葉が出ています。日本は広島、長崎を経験している唯一の国です。故に、プーチン氏に対して核うんぬん言うこと自体を激しく非難する非難決議を日本は出しても良いと思うんですがね」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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