入国希望の外国人を受け入れへ 岸田首相の「留学生は日本の宝」発言に冷笑するしかない?
政府は入国を希望するすべての留学生を5月末までに順次受け入れる調整に入った。3月10日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターでストラテジストの嶋津洋樹氏と寺島尚正アナウンサーがこの話題に関して意見を交わす場面があった。
早期来日を希望する外国人は10万人
政府によると、想定する留学生の規模は10万人を想定している。
平日に多い航空機の空席を活かし、1日あたりの入国者数の上限である7000人枠の対象とせずに、「その他」で入国するとのこと。出入国在留管理庁によると、留学生としての在留資格の事前認定を受けながら入国できていない外国人は1月4日時点で15万2000人。
そのうち早期来日を希望するのは10万人ほどとみて準備を進めているようだ。
留学生の受け入れについて、嶋津氏は日本の世界での立ち位置という視点から、次のように建設的に分析している。
「日本の円が安全資産というよりも、グローバルな中で日本に理解のある人がどれだけ増えなければならないかとか、世界での地位を考えるうえで日本が単独でできることは限られてくるので、そういう時に留学生の影響は大きいわけですね。例えばアメリカやフランスも留学制度を充実させていますし、中国もやっているわけですね。政治的な思惑は当然ありますが。ウイルス対策は当然必要で、止める局面では止めるべきですが、長期的に日本の世界におけるポジションを高めていく(あまり減らさない)にはこのような地道な努力は続けていかなければなりません。止める時間が長すぎたかな、と留学生側もそれに絡む人たちも思っているのではないでしょうか」と、嶋津氏。
これに、寺島アナは「チェックを受けながら入国すると思うんですけど、一方で東京などではまん延防止等重点措置が延長されていて外に対するやり方と内に対するやり方が違いませんか、っていう指摘もありますよね」との意見を述べた。
嶋津氏は、「今回のまん延防止等重点措置の延長が妥当だったのかについては、政府は別の問題として整合性を取るべきですね。(延長に対する)反対意見もあったと聞いていますので」と指摘した。
また、寺島アナは岸田首相の「留学生は日本の宝だ」という発言を取り上げ、日本国民の中には「じゃあ、俺たちは宝じゃないの?」とカチンときた人がいることを紹介した。嶋津氏は寺島アナと共に意味ありげに笑い、この話題を終えた。
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。