核共有問題についてジャーナリスト青木理が語る「そもそも可能なのかということが疑問」

核共有問題についてジャーナリスト青木理が語る「そもそも可能なのかということが疑問」

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3月4日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)に、ジャーナリストの青木理がゲストに登場し、先般話題になっているアメリカとの核共有の問題について語った。

核共有とは、核保有国が核兵器を同盟国と共有するという考え方、戦略である。では、実際にそんなことが可能なのか。ジャーナリストの青木理はこう考える。

「そもそも核共有は可能なのかということが疑問。アメリカの核を日本に配備して日米で共同運用するというが、そんなことをアメリカがさせるのか。核共有はNATOの一部の国で行われているが、NPT体制-核拡散防止条約*ができる前の話。そんなことを日本で実施したら、韓国も俺たちにやらせろとか、台湾はどうするんだとか、北朝鮮が~とかって話になる」と、現実的な話ではないとした。

青木は、今回のロシアのウクライナ侵攻によって出てきた核共有という考えについて、危惧することがあるという。

「もっと言えばこれは当たり前の話だが、ロシアの今回の行為は、人類がかろうじて積み上げてきた国際法を違反している。これと同じ発想。力の信奉に対して、同じ力がないとダメなんだということ。冷静に考えないといけないのは、核抑止力というものがこれほど危ういものなんだということ。」

大竹も、「あくまで抑止のためにあるもの。使っちゃおうとなると、全然話が違う」と同調。

青木はこう続ける。

「現実に我が国は最強の核保有国だ。核大国だということをちらつかせている。フランスのマクロン首相からの情報もあるらしいが、プーチン大統領は精神的に大丈夫なのかという話がこの数日アメリカのメディアでは出ている。一定の合理性を持っているから抑止は成り立つ。そうではないとなると、我々が眼前で見ているのは、原子力発電所も攻撃された。つまり、まともな精神状態でなかったら使ってしまうのではないか。核の抑止は危ういとまざまざと見せつけられている。その時点で核共有だ非核三原則の廃棄だということでなく、力に力で対抗するとこうなる。長い目で見ると、NATOは冷戦体制が終わった時にもう少し体制を見直すべきだった。どんどん東欧に広がっていった。ミサイル防衛もそうだが、エスカレートしていくといくらお金があっても足りない。アメリカがミサイル防衛を初めて、それを突破する兵器をロシア、中国、北朝鮮が作った。軍拡の輪ができている。そういう意味では、むしろプーチンの発想と同じ。今、核共有と言い出すのは神経を疑う。論外」と断じた。

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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