半導体不足、さらに深刻? 希少資源ネオンやパラジウムの調達懸念、世界規模で強まる

半導体不足、さらに深刻? 希少資源ネオンやパラジウムの調達懸念、世界規模で強まる

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ロシアのウクライナ侵攻を受け、希少資源の調達懸念が世界規模で強まっている。3月4日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、金曜コメンテーターでエコノミスト会田卓司氏と寺島尚正アナウンサーが、この話題を掘り下げた。

ロシア上空に航空制約 輸送に滞り

希少資源の調達懸念は、半導体製造に不可欠なネオンの7割をウクライナ産、自動車の主要部品に使うパラジウムの4割をロシア産と、相当多くの部分を両国に依存していることなどが原因だという。

これについて、会田氏は「この希少資源の調達の問題は長年指摘されていますので、企業も多くの在庫をしっかり準備するようになってきています。例えば台湾の半導体企業であればネオンの在庫は6か月分あると言われています、ただ、これも6か月ですから、この戦争が長期化すればするほど生産に大きな打撃がもたらされてしまうということになると思います」と分析。

「このネオンは何に使うのかというと、半導体製造装置のレーザーの光源に使うというものなんだそうですね。例えばネオンですとか、自動車の主要部品に使うパラジウムもですね、ロシア上空の航空の制約ができつつありまして、パラジウムの輸送が滞る懸念も出ています。(中略)ロシア上空の航空制約。こちらも経済に影響してくるということなんですね」と、寺島アナが続けた。

「はい、海上の輸送がコンテナ不足で滞り、それに加えまして航空輸送も滞るということになりますと、コストの増加ですとか輸送の遅延などが生産活動の大きな制約になってしまうということだと思います」(会田氏)

岸田文雄首相は昨日の記者会見で「原材料、特に輸入に依存する物は調達先の多様化など、様々な取り組みが求められる」と指摘。関係閣僚に影響や対策を検討するよう指示すると話した。

会田氏は「ロシアや中国などの権威主義国と経済的な結びつきが強いので、この関係を断つことはできないという考え方が主体的でしたが、政治は経済の論理を越えていきますので、そのようなリスクがあるということはしっかり念頭におきながら多様化を進める必要があると思います」と注意を促した。

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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