日本が目指すべき防衛とは?伊藤惇夫「日米安保を機能させるための議論が必要」

日本が目指すべき防衛とは?伊藤惇夫「日米安保を機能させるための議論が必要」

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3月3日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、政治アナリストの伊藤惇夫氏は日本が目指すべき防衛について話し、日米安保を機能させるための議論の必要性や外交する上で重要なことを訴えた。

伊藤「ロシアによるウクライナ侵攻に対して、我々はどう対処していかなければいけないのか? 国内で言うと、核保有論、核共有論が自民党を中心に議論になってますが、こういった議論の前に日本がやるべきことがまだあるんじゃないかと思います」

その1つが、日米安保条約についてだ。

伊藤「日米安保条約を詳しく見てみると、いざという時役に立つのかな?と思ってしまったところがあるんですね。例えば、第5条に日米両国は共通の危機に対処すると書いてある。これは、一般的にはアメリカによる日本の防衛義務という風に解釈されてます。しかし、よく読むとアメリカがやらなければいけないことにはいくつかの段階があるんですよ。日本が直面している情勢を分析して把握してその上でアメリカの憲法や国内の法に基づいてどう対処するかを決めるとしか読み取れないんですよ」

ここで、伊藤氏は中国が日本に武力行使してきた場合を例に挙げて説明する。

伊藤「中国が武力行使した場合、アメリカはどうするか? アメリカの憲法上、軍を日本に派遣するに値しないという解釈が国内でされるかもしれないし、大統領が軍を派遣すると言った時に、議会が反対したら派遣できないんですよ」

では、日本はどうすべきか?

伊藤「日米安保を機能させようとするのであれば、中身についてきっちり詰めていくことが大事です。これに加えて、日本も徹底した防衛体制の強化が必要だと思ってます。具体的には、あっちもこっちもというのではなく、ポイントをきっちり定めて集中的に強化していく。
例えば、北朝鮮のミサイル攻撃への迎撃態勢の強化、原発に対する防御装備の強化、サイバー攻撃への対応などです。メリハリの付いた防衛の強化を進めることです」

伊藤氏は、外交についても重要な点も挙げた。

伊藤「1つは徹底的な情報収集の強化です。もう1つは、戦略的な視点。言い方を変えると仲間を作る外交です。こういった事態に直面したからこそ、日本の置かれた状況をしっかり踏まえた上でもう一度、外交、安全保障をセットに考えて全体像を見直していく。不備な点があれば徹底的に改善していくことが求められるんじゃないかなと思います」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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