プーチン大統領の頭の中”を脳科学者・中野信子が分析
ロシアによるウクライナへの侵攻が続く中、3月1日「くにまるジャパン極(文化放送)」では、脳科学者の中野信子さんが“プーチン大統領の頭の中”を脳科学的に分析。世界が反対する中、なぜプーチン大統領はウクライナへの侵攻を辞めないのか?
野村邦丸アナ「千葉県にお住まいの60歳の方からの質問です。脳科学者の中野信子さん的にはロシアのプーチン大統領はどんな脳ミソというか、どんな考え方をしているのでしょうか?アタマの悪い私でもわかるように教えて下さい」
中野「(笑)基本的に確認しなくてはいけないことは、自分が会ったことも見たこともない人に対して『病気です』と言うべきではないという学者間のコンセンサスがあるので、疾患ですとは言いにくいんですけど…。一般的に権力を握った人っていうのは周りに味方がいないっていうように考え方が変わっていくんですね。プーチン大統領は政権の座について21年ですか?」
邦丸「22年になろうとしていますね」
中野「すごく長い間、権力の中心にいるわけですよね。そうすると、なかなか人を信じられない環境にいるだろうなってことは容易に想像がつきます。大統領になる前はKGBにいたんですよね?」
邦丸「ソ連の諜報機関KGBにいました」
中野「人を信用して情報を漏らすことができない職業の人ですから、ちょっとの情報でも悪くとる訓練をされていると思うんです。人を信用しないということが強化される環境にいた方ですから、もし自分に敵対的な動きが現れたとなると、脊髄反射的に反応しちゃうタイプの人なんだと思うんですね。そうなると、もし隣りの国で敵対的な動きがあったとなると過剰な攻撃に出るというのはわからなくもないです」
邦丸「【20年間蓄積された孤独感】と【疑ってかかることが仕事のスパイだった】ということが相まって、こんな状況になっているということですか?」
中野「それも原因のひとつだと思います。豊臣秀吉が晩年に自分の腹心や親族を次々に粛清していきましたよね。権力の座に長くいると、そういうことはしばしば起きます」
邦丸「何かで見たんですけど『世界一孤独なのはプーチン大統領じゃないか』って…」
中野「それは考えられますね。支えてあげる女性がいればいいんですが、今はプーチン大統領を留める人がいないんでしょうね」
邦丸「だってアメリカの大統領から『殺人者』って言われちゃってるんですよ」
中野「凄い言い方ですよね。国際的な舞台でそういう言い方が出るなんて」
邦丸「こういう人を良い方向に導く方法を脳科学的に考えた場合、何か妙案ってあるんですか?」
中野「こっちの方が得ですよという選択肢を見せる以外にはないでしょうね。戦わないで互恵関係を結ぶ方が得だっていうことを説得できるかどうか。歴史的に名を残すにはこうだって示せる人がいるかどうかでしょうね」
この他にも『脳科学的に人間は戦争を回避できるかどうか』という質問にも中野信子さんが脳科学の観点から分析をしてくれました。もっと知りたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴きください。
脳科学者の中野信子さんは番組の「くにまるさんお客さんですよ」と「くにまるバラエティー」の両コーナーにご出演です。
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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