「北京オリンピックは選手が安心できる大会だった」橋本聖子さんも唸る髙木美帆選手の身体能力
2月25日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)内「小谷実可子のキープドリーミング」に、参議院議員で東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員長も務めた橋本聖子さんが出演。2月20日に閉幕した北京オリンピックを振り返った。
スタジオでは北京オリンピックの話題の前に、今般のロシアによるウクライナ侵攻に言及。古代から現代まで引き継がれている「オリンピック停戦」に反する行為に、橋本さんも憤りをあらわに。「あってはならないこと」「この期間になぜ?」と疑問を吐露するとともに、パラリンピックを前にしたウクライナの選手の身も案じた。
話は北京オリンピックへと移る。1週間滞在していたという橋本さんは、まず現地で観ていた開会式を振り返った。「圧倒された」「すばらしかった」とその様子を絶賛。一方で昨夏にコロナ禍で初めて行われた東京オリンピックとの関連性も語る。
橋本「北京の大会組織委員会が東京オリンピックに視察に来ていて、委員会同士でしっかり連携がとれていました。たとえばメダルの授与はトレーで渡すなど、
東京大会を参考にしていただきました。」
また、オミクロン株の感染力が高いこともあって、東京からさらに対策が強化されていたことを説明。「観ているほうには不自由な点もあったかもしれませんが、アスリートは『守られている』という安心感を持てたと思います」と実感を持って語った。
日本勢の活躍も目立った今大会。印象的だったシーン、選手を聞かれた橋本さんは、「全部ですけど、スピードスケーターという立場から」と前置きしたうえで「髙木美帆選手」の名を挙げる。
橋本「5つ(スピードスケートの種目)すべてに出場する、どれでも上位を狙える位置でというのは、ちょっと異常ですね(スタジオ・笑)」
小谷「たくさん出ることで『疲れないか』という心配もあると思うんですけど?」
橋本「彼女は普通の方が考える能力を超えているので。疲労は溜まりますけど、蓄積された疲れを分解する能力が高いんですよ。練習で培ったものもあるんですけど、身体的な能力が飛び抜けていますね」
と分析。小谷さんから「疲労を残さずに次の力を蓄える術(すべ)を持っている?」と聞かれると、スピードスケートにおいてそれは難しいということを強調する。
橋本「その種目ひとつひとつで全力を使い果たしているので『次に残す』というのは(スピードスケート選手は)ないです。団体追い抜きやマススタートは予選があるけど、個人種目は一発決勝なので。温存はできない」
そういった中でも複数の種目で活躍する髙木美帆選手について、さらにこう語る。
橋本「滑り込んで(滑りを重ねて)脚を使って自分自身の能力を高めていける、というのが髙木美帆。『どうしてそういうことができるの?』とほかのスピードスケート選手はみんな感じていると思いますよ」
数多のスピードスケート選手を見てきた橋本さんからしても、髙木美帆選手が出色の存在であることが読み取れた。一方で髙木選手のメダル獲得後、本人に声はかけたかと聞かれると、「よかった!」「ありがとう!」とメールしたが、「おめでとう」は添えなかったという。
小谷「最初の3000mのときでしたか。(6位入賞で)みんなが『よかった』と言っている中、橋本さんだけ『いまひとつですね。これからです』とコメントしていて、アスリートだなあ、と感じたのを思い出しました」
橋本「次への期待を込めて厳しいコメントをしたんです(笑)。」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。小谷実可子氏は毎週金曜11時台に登場。橋本さんは今回に続いて3月4日、11日と、3週続けて登場予定となっています。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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