中国軍用機、台湾の防空識別圏へ ウクライナ情勢が緊迫する今ナゼ?
2月25日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、中国軍用機9機が台湾の防空識別圏に進入したニュースについて、金曜コメンテーターで元警視庁北京語通訳捜査官・作家の坂東忠信氏と、寺島尚正アナウンサーが意見を交わした。
不安定かつウイルスで動きにくい状況
中国軍用機9機は、台湾が実効支配する南シナ海の東沙諸島北東の空域を飛行した。これに対し、台湾国防部は中国軍機に警告するため、台湾軍用機を緊急発進させ、防空ミサイルシステムを作動させたという。
ロシアがウクライナへの侵攻を開始する中、中国が台湾に対してこのような動きを見せたことに対し、坂東氏は「こんな不安定な状況の中で、しかもウイルスの関係で色々な動きが制限される中で、アメリカがどこまで支援してくれるのか、を中国も台湾も見てるわけですね。それと日本も、同盟国としていざという時に一緒に戦ってくれるのかを見てるので、アメリカに対してはかなりの重圧がかかってくると思います」と分析。
民間シンクタンク、台湾民意基金会では、台湾人の62.9%が「ウクライナで戦争が起きても中国の台湾侵攻はない」と考えているという調査結果を発表した。
この調査結果についても坂東氏は「これある意味ですね。中国側の世論工作が成功しているような気がしますよ。実際に今回のウクライナについても誰も本当に攻めてくるとは思ってませんでしたので、それと同じような状況が今、台湾の中にも起こってるのではないでしょうか。これはちょっと危険な状態ですね」と警鐘を鳴らした。
「それと仮に中国が侵攻するにしても人民解放軍の兵士が攻め込んでくるのは難しいと思います。それというのも、みんな一人っ子政策なので、一人死んだらお家断絶につながりますから、それに見合うようなお金を遺族に払わなければいけません。ここはやるとしても兵士が死なないようなドローン攻撃などに限られてくるのではないでしょうか」(坂東氏)
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