鼻にチューブの入ったお子さんとお母さんが乗ってきて……知られざるタクシードライバーの日常
2月22日(火)大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)に「タクシードライバーぐるぐる日記 朝7時から都内を周回中、営収5万円まで帰庫できません」(フォレスト出版)の著者、内田生治氏がゲスト出演し、タクシードライバーの日常を語った。
元タクシードライバーの内田氏は「このコーナーは有名人ばっかり出演しているのに、私が出ていいんでしょうか」と恐縮しきり。パーソナリティの大竹まこととパートナーのはるな愛が「リラックスしてください」と声掛けしてコーナーがスタートした。本の出版のきっかけについて尋ねられると、本を読むのが好きな内田氏が、タクシードライバーの日常をつづった日記を書いて出版社にかけあったところ、出版社の社長から「バックアップします」と熱く言われたという。180センチの長身で赤いジャケットを着る坊主頭の社長が身を乗り出しながら自分に熱弁してくる様は「周りから見たら、闇金に追いたてられた老人に見えたでしょうね」と内田氏は笑った。
大竹からどんなお客さんが記憶に残っているか尋ねられて、内田氏が挙げたのはある親子。ある日、お子さんを抱いたお母さんが乗車してきた時、お母さんが「いい子だね、そうだね、わかるのね」。など、子供に声をかけているが子供の反応がないことを内田さんは不思議に思ったそう。良く見ると、子供の鼻にチューブが入っていることに気が付き、「回復してもらいたいと思った。袖振り合うも他生の縁と言いますが、自分のタクシーに乗ってくれたお客さんは、やっぱり幸せになってもらいたいと純粋に思っています。」とタクシードライバーならではの暖かい心情を明かした。
このエピソードを聞いて、はるなが「お客さんの話はドライバーさんに聞こえてくるものですか?」と素朴な疑問を投げかけると、「もちろん聞こえますが、話しかけられるまで話してはいけないと私の会社では決まっていました」。と答えた内田さん。驚きの声をあげた大竹が「もし『この歌なんだっけ、思い出せない』ってずっと言ってるお客さんが居て、答えを知っていても答えられないの?」と訪ねると「『私に聞いてくれないかなあ』とは思っているんですが、聞かれないと答えられないですね。」とある意味厳しいタクシードライバーのルールが明らかになった。また、はるなが「道端で寝ているタクシードライバーさんも居ますよね」と言うと、内田氏が「一日3時間は休まないといけないという社内の規定があって、寝るのも仕事でした」と答えるなど、知られざるタクシードライバーの日常を垣間見られた一幕となった。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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