吉村知事肝いりの臨時医療施設が不人気、その理由を大谷昭宏が解説
日刊ゲンダイデジタルが2月16日に、吉村知事肝いりの臨時医療施設「大阪コロナ大規模医療・療養センター」が想定外の不人気ぶりであることを報じている。先月末から40歳未満で軽症患者用の800床が稼働中だが、これまでの累計利用者は2、3人だったという。
2月21日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、このニュースを取り上げ、ジャーナリストの大谷昭宏氏はなぜ不人気なのか?二つの理由を挙げて説明した。
野村邦丸アナ「事業の総予算はおよそ84億円、1カ月あたりの運用コストは最大2億4000万円もかかるということです。大谷さん、これはどういうことですか?」
大谷「2,3人ということですが、今はちょっと増えて、8人か10人の方が利用なさってるようですが、それにしてもこれだけの予算を使ってるわけです。どうしてなのか?調べてみました。」
大谷氏は不人気の理由として、”保健所機能の麻痺”を挙げた。
大谷「とにかく保健所機能が完全に麻痺しているわけです。いわゆるファーストタッチ。保健所が陽性ですよ、感染しました、じゃあどこかに振り分けましょうという風に最初に保健所がタッチしてくださる。そのファーストタッチが5、6日後なんですね。そうなるととてもじゃないけど、どこかに行かなきゃいけないわけで待ってられないわけです。ですからかかりつけ医に相談したり、自宅療養したりという形になってしまっている。つまり受け皿を作っても、そこに橋渡しする行政機関が完全に麻痺しちゃってる」
そして、もう1つの理由が…
大谷「冷暖房は完備してるんですがめちゃくちゃ寒いんだっていうことがツイッターで叫ばれてます。大阪に限らず、今回の件で医療崩壊はもちろん、行政崩壊してるんじゃないか。残念ながら私たちの国というのは、こういう状況になっているんだという1つの象徴が大阪の大規模医療・療養センターになってるんじゃないかと思うんですね」
邦丸「吉村知事は野戦病院的なものを作った。確かに見込み違いだったけれども方向としては間違ってない気もするんですが…」
大谷「このこと自体、全く否定する気はないんですね。パイプは通しました。しかし、そこに水が流れなかった。パイプをつないだことは決して悪いことじゃない。なんでスムーズに流れないのか?ちゃんと点検していかなければいけない。この辺でこうしたことを解消していかないと、コロナに限らず私たちの国の危機管理が出来ていかないんじゃないかと思うんですね」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。大谷昭宏氏は月曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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